ミック・ジャクソン

ミック・ジャクソン（Mick Jackson, 1943年10月4日 - ）は、イギリスを代表する映画監督の一人です。エセックスで生まれ、ブリストル大学を卒業後、1973年から1987年までBBCテレビやチャンネル4で、数々のドキュメンタリーやドラマの演出を手がけました。彼の初期の作品群は、社会問題に深く切り込んだものが多く、その才能は高く評価されました。

ジャクソン監督の名を世界に知らしめたのは、1992年に公開された映画『ボディガード』です。ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンという二大スターを起用した本作は、世界中で大ヒットを記録し、ジャクソン監督は一躍、ハリウッドのトップ監督の一人となりました。

しかし、ジャクソン監督の才能は、単なるエンターテインメント作品に留まりません。2010年には、自閉症をテーマにしたテレビ映画『テンプル・グランディン 〜自閉症とともに』で、プライムタイム・エミー賞の演出監督賞（ミニシリーズ/テレビ映画部門）を受賞しました。この作品は、自閉症に対する社会の理解を深める上で大きな役割を果たし、ジャクソン監督の社会派としての側面を改めて示しました。

彼の主な作品には、以下のようなものがあります。

SF核戦争後の未来を描いたテレビ映画『スレッズ Threads』（1984年）
英国の政治を描いたテレビミニシリーズ『狙われた政権～英国ダウニング街の謀略～ A Very British Coup』（1988年）
社会派ドラマ『理由なき発砲 Chattahoochee』（1989年）
ロマンティック・コメディ『L.A.ストーリー/恋が降る街|L.A.ストーリー_恋が降る街 L.A. Story』（1991年）
サスペンスドラマ『誘導尋問 Indictment: The McMartin Trial』（1995年）
パニック映画『ボルケーノ Volcano』（1997年）
感動作『モリー先生との火曜日 Tuesdays with Morrie』（1999年）（テレビ映画）
社会派ドラマ『否定と肯定 Denial』（2016）

これらの作品からもわかるように、ミック・ジャクソン監督は、社会的なテーマを扱いながらも、エンターテインメント性も兼ね備えた作品を数多く手がけています。彼の作品は、観る者に感動と興奮を与え、社会に対する問題意識を喚起するものとして、高く評価されています。近年も意欲的に作品を発表しており、今後の活躍が期待される映画監督の一人です。

もう一度検索