ミッテ区 (ベルリン)

ベルリンの中心、ミッテ区

ミッテ区は、ドイツの首都ベルリンの中央に位置する行政区です。区コードは01で、約39万人の人口を抱えています。その名の通り、ベルリンの中枢を担い、連邦議会や連邦政府など、多くの憲法機関が集中しています。

歴史と合併

現在のミッテ区は、2001年1月1日に旧ミッテ区、旧ティーアガルテン区、旧ヴェディング区が合併して誕生しました。旧東ベルリンと旧西ベルリンの境界を越えて合併したのは、ミッテ区とフリードリヒスハイン＝クロイツベルク区のみです。一般的に「ミッテ」という言葉は、合併後の区全体ではなく、現在のミッテ地区を指すことが多いです。

ミッテ区は以下の6つの地区で構成されています。

ミッテ
モアビット
ハンザフィアテル
ティーアガルテン
ヴェディング
ゲズントブルンネン

人口と社会

ミッテ区の人口密度は、ティーアガルテン地区を除き、ベルリン平均の約2倍と非常に高いです。ハンザ地区は、ベルリンの全96地区の中で最も面積が小さいです。2020年12月31日時点の人口は385,748人で、面積は39.47 km²、人口密度は9,773人/km²です。2012年のデータでは、外国人の割合は28.2％、移民背景を持つ住民は46.6％と、ベルリン全区で最も高い数値を示しています。失業率は2013年時点で14.1％、区民の平均年齢は39.1歳です。

政治

ミッテ区の区長は、緑の党のシュテファン・フォン・ダセル氏です。前区長のクリスティアン・ハンケ氏は、2006年にSPDと左翼党、FDPの得票共同体によって当選しました。ベルリンの行政区では、得票共同体は連立を意味せず、案件ごとに会派を構成します。

2001年以降の区長は以下の通りです。

ヨアヒム・ツェラー (CDU): 2001年1月 - 2006年10月
クリスティアン・ハンケ (SPD): 2006年10月 - 2016年10月
シュテファン・フォン・ダセル (緑の党): 2016年10月 - 現在

見どころ

ミッテ区には、ドイツ連邦議会議事堂、連邦参議院、連邦政府機関、そして多くの大使館が立地しています。かつては、総統官邸と総統地下壕も存在しました。その他、以下のような多くの歴史的名所があります。

ブランデンブルク門
ベルリン大聖堂
博物館島
ウンター・デン・リンデン
ポツダム広場
ドイツ歴史博物館

日本関連施設

ミッテ区には、日本関連の施設も多く存在します。

在ドイツ日本国大使館: 1942年完成、2000年増改築。
森鷗外記念館: 森鷗外のベルリン滞在先。
ウェスティン・グランド・ベルリン: 東ドイツ時代に鹿島建設が共同設計した高級ホテル。
国際貿易センター: 東ドイツ時代に鹿島建設が設計・施工した高層ビル。

紋章

ミッテ区の紋章は、旧ミッテ区、旧ティーアガルテン区、旧ヴェディング区の合併後に、紋章学者テオドーア・ローレンツによって考案されました。2001年10月9日にベルリン市政府から授与されました。

紋章の記述は以下の通りです。

「赤と銀で扇状に6つに区切られた盾には、金色の中央盾が置かれる。赤い爪と舌の黒い熊が、直立した金色の百合の王笏を手にしている。盾の上部には3つの塔がついた赤い城壁冠があり、中ほどのものにはベルリンの紋章がつく。」

赤と銀は、歴史的なベルリンの色を表し、中央盾のベルリンの熊は、旧ミッテ区を象徴しています。扇状の区割りは、区が都市の中心部であることを意味し、王笏は、ドロテーエンシュタットの紋章に由来し、支配者の権力の象徴です。

姉妹都市

ミッテ区は、国内外の多くの都市と姉妹都市提携を結んでいます。

国外

東大阪市 (日本、大阪府): 1959年締結
ホロン (イスラエル): 1980年締結
トゥールコワン (フランス): 1995年締結
新宿区 (日本、東京都): 1994年締結
津和野町 (日本、島根県): 1995年締結
テレーズヴァーロシュ (ハンガリー、ブダペストの区): 2005年締結
ベイオール (トルコ、イスタンブールの区): 2008年締結

国内

カッセル (ヘッセン州): 1962年締結
ボトロップ (ノルトライン＝ヴェストファーレン州): 1983年締結
* シュヴァルム＝エーダー郡 (ヘッセン州): 1992年締結

ミッテ区は、その歴史的背景と文化的な多様性により、ベルリンの魅力的な一面を体現しています。

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