ミドリハチドリ

ミドリハチドリについて

ミドリハチドリ（Colibri thalassinus）は、鳥綱アマツバメ目に属する体長10.5から11.5センチの小さなハチドリです。アオミミハチドリ属に分類されるこの鳥は、鮮やかな青緑の羽毛を持ち、尾羽には青みがかった黒色の帯があります。この美しい鳥は、広範囲にわたって分布しており、多くの亜熱帯の森林や低木地、さらには農耕地など様々な環境で見られます。

分布

ミドリハチドリは、ニカラグアから南アメリカの国々まで広く分布しています。その生息域には、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ボリビア、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、パナマ、ペルー、ベネズエラ、アルゼンチンが含まれ、高度1,200メートルから3,000メートルの地域に生息しています。この高地での生活は、ミドリハチドリが独特な生態を持つ要因の一つです。

分類

ミドリハチドリは、広義には中央アメリカから南アメリカにかけて分布する種とされ、BirdLife InternationalではC. cyanotusを含むとして扱っています。しかし、2019年から2020年にかけての分類基準では、C. cyanotusはメキシコとニカラグアに限定された狭義の種として分けられています。

明確な分類は次のようになります：

• - Colibri thalassinus（スウェインソン, 1827）: Mexican violetear。
• - Colibri cyanotus（ブールシエ, 1843）: Lesser violetear。

生態

ミドリハチドリは主に花の蜜を食べることで知られています。昆虫や他の食べ物はあまり摂取しません。繁殖期は地理的条件によって異なり、例えばメキシコでは7月から11月、コスタリカでは10月から3月、コロンビアでは3月から8月といった具合です。
この時期に、ミドリハチドリはコケや葉、クモの網、枝などを使って巣を作り、約5個の白い卵を産むことが一般的です。卵の孵化には15から16日かかります。

人間との関係

ミドリハチドリは、1987年にワシントン条約附属書IIに掲載されています。これにより、この種の保護が促進されています。
その美しい姿から多くの人々に愛されており、観察や飼育を楽しむ愛鳥家にとって大変魅力的な存在です。彼らの生息地を守ることは、ただ彼ら自身だけでなく、周囲の生態系全体にとって重要です。


このミドリハチドリの生態や分布について理解を深めることで、環境保護の大切さや生物多様性の重要性を感じることができるでしょう。

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