ミュンヘン放送管弦楽団

ミュンヘン放送管弦楽団（Münchner Rundfunkorchester）は、ドイツ・バイエルン州の放送局であるバイエルン放送（Bayerischen Rundfunks）に所属するオーケストラです。バイエルン放送は2つのオーケストラを所有しており、もう一つは名高いバイエルン放送交響楽団です。ミュンヘン放送管弦楽団もその本拠地をミュンヘンに置いています。

バイエルン放送交響楽団がフル編成であるのに対し、ミュンヘン放送管弦楽団は2管編成の中規模オーケストラとして位置づけられています。この規模により、多様なレパートリーに対応できる柔軟性を持ち、オペラ、コンサート、放送録音など、幅広い活動を展開しています。

沿革と概要

ミュンヘン放送管弦楽団は1952年に設立されました。その歴史の中で、数々の著名な指揮者がその舵取りを担ってきました。ヴェルナー・シュミット＝ベルケ、クルト・アイヒホルン、ハインツ・ヴァルベルク、ランベルト・ガルデルリ、ジュゼッペ・パターネ、ロベルト・アバド、マルチェッロ・ヴィオッティ、ウルフ・シルマーらが歴代の首席指揮者を務め、オーケストラの発展に貢献しました。2017年からは、イワン・レプシッチが首席指揮者の任を引き継ぎ、新たな時代を築いています。

レコーディング

ミュンヘン放送管弦楽団は、数多くのレコーディングも行っています。クルト・アイヒホルンの指揮によるカール・オルフの代表作『カルミナ・ブラーナ』は、特に評価の高い録音として知られています。その他にも、様々な指揮者の下で、オペラ全曲やアリア集など、多彩な作品を録音しています。

ムード音楽との関わり

興味深いことに、ミュンヘン放送管弦楽団は、ムード音楽の世界とも浅からぬ縁があります。自社の業務用ライブラリーで成功を収めたノーマン・キャンドラーのオーケストラに参加していた楽団員は、このミュンヘン放送管弦楽団からの選抜メンバーだったのです。この事実は、楽団の高い演奏能力と、ジャンルを超えた活動の幅広さを示しています。

歴代芸術監督・首席指揮者

ヴェルナー・シュミット＝ベルケ (1952～1967年)
クルト・アイヒホルン (1967～1975年)
ハインツ・ヴァルベルク (1975～1981年)
ランベルト・ガルデルリ (1982～1985年)
ジュゼッペ・パターネ (1988～1989年)
ロベルト・アバド (1992～1998年)
マルチェッロ・ヴィオッティ (1998～2004年)
ウルフ・シルマー (2006～2017年)
イヴァン・レプシッチ (2017年～)

ミュンヘン放送管弦楽団は、バイエルン放送の一翼を担い、その演奏活動を通じて、クラシック音楽の普及と発展に大きく貢献しています。その活動は、放送、録音、コンサートと多岐にわたり、幅広い聴衆に感動を届けています。

外部リンク

Münchner Rundfunkorchester - 公式ウェブサイト

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