ミュージックマジック

『ミュージックマジック』は、1977年にリターン・トゥ・フォーエヴァーが発表したアルバムです。このアルバムは、大幅なメンバーチェンジを経て制作されたという点で特筆されます。チック・コリアの妻であるゲイル・モランや、初期のメンバーだったジョー・ファレル等が新たに加入し、総勢9人という大所帯での録音となりました。

ギタリスト不在の編成でアルバムが制作されたのは、初期の作品である『ライト・アズ・ア・フェザー』（1972年）以来のことです。この編成の変化は、バンドの音楽性に新たな風を吹き込むこととなりました。

『ミュージックマジック』は、アメリカのBillboard 200で38位を記録し、『ビルボード』誌のジャズ・チャートでは4位に達するなど、商業的にも成功を収めました。しかし、本作に伴うツアーを最後に、バンドは一度解散することとなり、この編成によるスタジオ・アルバムは唯一のものとなりました。

アルバムには、チック・コリア作曲の「ザ・ミュージシャン」や、スタンリー・クラーク作曲の「ハロー・アゲイン」、チック・コリアとゲイル・モラン共作のタイトル曲「ミュージックマジック」など、多彩な楽曲が収録されています。

以下は収録曲の一覧です。

1. ザ・ミュージシャン - "The Musician" (Chick Corea) - 7:09
2. ハロー・アゲイン - "Hello Again" (Stanley Clarke) - 3:48
3. ミュージックマジック - "Musicmagic" (C. Corea, Gayle Moran) - 11:02
4. ソー・ロング・ミッキー・マウス - "So Long Mickey Mouse" (S. Clarke) - 6:07
5. ドゥ・ユー・エヴァー - "Do You Ever" (G. Moran) - 3:58
6. エンドレス・ナイト - "The Endless Night" (C. Corea, G. Moran) - 9:40

参加ミュージシャンは以下の通りです。

チック・コリア - ピアノ、エレクトリック[[ピアノ]]、クラヴィネット、シンセサイザー、ボーカル
ゲイル・モラン - ボーカル、ピアノ、ハモンドオルガン
ジョー・ファレル - サックス、フルート
ジョン・トーマス - トランペット、フリューゲルホルン
ジェイムズ・ティンズレイ - トランペット、フリューゲルホルン
ハロルド・ギャレット - トロンボーン
ジム・ピュー - トロンボーン
スタンリー・クラーク - エレクトリックベース、ボーカル
* ジェリー・ブラウン - ドラムス

このアルバムは、リターン・トゥ・フォーエヴァーの音楽的な変遷を示す重要な作品であり、チック・コリアの才能が遺憾なく発揮された一枚と言えるでしょう。一度解散したため、この編成での作品は貴重なものとなっています。

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