ミリアム・マーゴリーズ

ミリアム・マーゴリーズ：多才な女優の輝かしいキャリア

ミリアム・マーゴリーズ (Miriam Margolyes, OBE) は、1941年、イギリス・オックスフォードに生まれ、映画、テレビ、舞台と幅広く活躍するベテラン女優です。ユダヤ系移民の家庭に育ち、オックスフォード高校卒業後、ケンブリッジ大学のニューナム・カレッジで学びました。

在学中から演劇に情熱を燃やし、学生劇で才能を開花させます。独特のユーモラスな演技と個性的な声は、多くの観客を魅了しました。1965年、テレビシリーズ『Theatre 625』でテレビデビューを果たし、イギリス国内で着実にキャリアを積んでいきます。その後、映画界にも進出し、1970年代以降はハリウッド作品にも出演するようになります。

マーゴリーズのキャリアは、映画やテレビドラマだけにとどまりません。声優としても高く評価されており、日本のアニメ『西遊記』や『水滸伝』の英語吹き替え版にも参加しました。幅広いジャンルをこなす演技力は、ハリウッドの大作からインディーズ作品まで、様々な作品で活かされています。バーブラ・ストライサンド監督作品への出演や、ローワン・アトキンソン主演のイギリスの人気コメディー番組『ブラックアダー』への出演も、彼女のキャリアの大きな足跡です。

1990年代に入ると、マーゴリーズはさらに注目を集めます。マーティン・スコセッシ監督の『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事|エイジ・オブ・イノセンス_汚れなき情事』での演技は高く評価され、英国アカデミー賞助演女優賞を受賞しました。ホラーコメディー『ボディ・クッキング/母・体・蘇・生』では、死から蘇る男の母親役を怪演し、その演技力はさらに際立ちました。

ハリウッド作品への出演に加え、マーゴリーズは『ハリー・ポッター』シリーズにも出演、ポモーナ・スプラウト教授役を演じています。130本を超える映画やテレビ作品に出演し、まさにバイプレーヤーとして活躍しています。その功績が認められ、大英帝国勲章を授与されています。

演技活動以外では、オーストラリア、アメリカ、イギリスを拠点に活動し、舞台女優としても活躍。ロンドンやブロードウェイの舞台で、数々の名作に出演しています。代表的な舞台作品として、『ウィキッド』のマダム・モリブル役、『真面目が肝心』のミス・プリズム役などが挙げられます。

プライベートでは、同性愛者であることを公表し、パートナーとの40年来の交際を続けていることでも知られています。2013年にはオーストラリア国籍を取得しています。

ミリアム・マーゴリーズは、映画、テレビ、舞台、そして声優と、エンターテインメント業界の多様な分野で活躍する稀有な存在です。独特の個性と類まれな才能で、これからも多くの観客を魅了し続けることでしょう。彼女の今後の活躍から目が離せません。

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