ミルク・マネー

ミルク・マネー

『ミルク・マネー』（Milk Money）は、1994年に公開されたアメリカ合衆国のロマンティック・コメディ映画です。監督はリチャード・ベンジャミンが務め、キャスリーン・ケネディとフランク・マーシャルが製作を手掛けました。主演はメラニー・グリフィスとエド・ハリス。

本作は、その年のゴールデンラズベリー賞において「最低脚本賞」にノミネートされるなど、批評的には厳しい評価を受けました。

あらすじ

物語の主人公は、高校教師である父トム・ウィーラーと二人で暮らす12歳の少年、フランク・ウィーラーです。思春期を迎え、女性に対する強い好奇心を抱くようになったフランクは、友人たちと共に大胆な計画を実行に移すため、街の中心部であるダウンタウンへと向かいます。その計画とは、売春を行う女性に金銭を支払い、女性の身体を実際に目にすることでした。

しかし、まだ世間知らずな少年たちは、すぐに悪賢い人物たちの標的となり、持っていたお金をだまし取られそうになる絶体絶命の状況に陥ります。その窮地を救ったのは、「V」と名乗る一人の美しい娼婦でした。

Vによって助けられたフランクは、成り行きで彼女に自宅まで送ってもらうことになります。ところが、フランクがVを自宅に連れて入ったタイミングで、父親のトムが帰宅してしまいます。事態の発覚を恐れたフランクは、とっさにVのことを「友人の家庭教師だ」と嘘をついてしまいます。

フランクのついた突拍子もない嘘を信じたトムは、Vに対して純粋な好意を抱き始め、二人の関係はフランクの予期せぬ方向へと進んでいくことになります。少年のついた一つの嘘が、父と娼婦の間に奇妙なロマンチックな関係を生み出すという、ユニークな設定が本作の核となっています。

主な登場人物とキャスト

V - メラニー・グリフィス（日本語吹替：小宮和枝）
トム・ウィーラー - エド・ハリス（日本語吹替：納谷六朗）
フランク・ウィーラー - マイケル・パトリック・カーター（日本語吹替：大谷育江）
ウォルツァー - マルコム・マクダウェル（日本語吹替：田原アルノ）
ベティ - アン・ヘッシュ（日本語吹替：松岡ミユキ）
キャッシュ - ケイシー・シーマツコ（日本語吹替：古田信幸）
ジェリー - フィリップ・ボスコ（日本語吹替：筈見純）
ケヴィン - ブライアン・クリストファー（日本語吹替：亀井芳子）
ブラッド - アダム・ラヴォーニャ（日本語吹替：田野恵）
クリーン - ケヴィン・スキャンネル（日本語吹替：稲葉実）
ステイシー - ジェシカ・ウェッソン（日本語吹替：池本小百合）
ホリー - アマンダ・シャーキー（日本語吹替：氷上恭子）
クリーン夫人 - ケイティ・パウエル（日本語吹替：種田文子）
保安官 - ウィリアム・ジョン・マーフィ（日本語吹替：星野充昭）

主なスタッフ

監督：リチャード・ベンジャミン
製作：キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル
製作総指揮：パトリック・J・パーマー
脚本：ジョン・マトソン
撮影：デヴィッド・ワトキン
音楽：マイケル・コンヴァーティノ

『ミルク・マネー』は、少年が引き起こした一つの誤解から始まる、大人の恋愛模様と家族の絆を描いた異色のコメディとして位置づけられています。

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