ムランビ虐殺記念館

ムランビ虐殺記念館：ルワンダの悲劇を伝える場所

ムランビ虐殺記念館は、ルワンダ南部州ムランビに位置し、1994年に発生したルワンダ虐殺の悲劇を伝える重要な場所です。元々ムランビ技術学校という学校だったこの場所は、虐殺の際に多くの人々が命を落とした現場となり、現在はその惨状を伝えるための記念館として公開されています。ニャマタ虐殺記念館などと共に、2023年にルワンダ初の世界文化遺産として登録されました。

虐殺の経緯

1994年、ルワンダ虐殺が始まった当初、この地域に住むツチの人々は安全を求めて地元の教会に避難しようとしました。しかし、「丘の上の学校（ムランビ技術学校）に避難すればフランス軍の保護が受けられる」という市長と教会の司教の言葉を信じ、学校へと避難しました。当時、学校には約6万5000人ものツチの人々が集まっていました。

1994年4月16日、突然、学校への水と電気の供給が停止されました。食料も水も不足する中、避難民たちは自衛のために投石用の石を拾い集めました。しかし、4月21日の夜半、フランス軍が突如として姿を消し、学校はフツ系過激派民兵組織インテラハムウェの襲撃を受けました。校内にいた約4万5000人のツチの人々が虐殺され、虐殺を逃れた人々も、翌日に近くの教会へ逃れようとしたところを殺害されました。

記念館として

現在、ムランビ技術学校の校舎は虐殺記念館として使用され、数千人分の頭蓋骨やミイラ化した遺体が展示されています。これらの展示は、虐殺の残忍さを物語り、訪れる人々に深い衝撃を与えます。また、ルワンダ政府は2008年に、ルワンダ虐殺にフランス政府が加担していたと主張しています。

ムランビ虐殺記念館は、虐殺の悲劇を二度と繰り返さないために、歴史を学び、記憶を継承する重要な場所です。訪れる人々は、虐殺の犠牲者を追悼し、平和の尊さを改めて認識することができます。

外部リンク

虐殺記念館公式ウェブサイト
Malcolm Trevenaによる訪問記事

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