ムンジュイックの戦い (1705年)

ムンジュイックの戦い (1705年)

ムンジュイックの戦いは、スペイン継承戦争中の1705年9月13日から17日にかけて、スペインのムンジュイックで繰り広げられました。この戦いは、神聖ローマ皇帝ヨーゼフ1世の弟であるカール大公を支持する軍勢と、スペイン王フェリペ5世を支持する軍勢との間で戦われ、カール大公側の勝利に終わりました。この勝利は、その後の第一次バルセロナ包囲戦へと繋がります。

背景

1704年5月、ゲオルク・フォン・ヘッセン＝ダルムシュタット率いるイングランドとオランダの連合艦隊がバルセロナへの上陸を試みましたが、城内のカール大公派の蜂起が失敗に終わり、撤退を余儀なくされました。しかし、その帰路でジブラルタルを占領するという成果を上げました。

1705年6月20日、イングランドとカタルーニャのカール大公派（ビガタン）との間でジェノヴァ協定が締結されました。この協定により、イングランドはカタルーニャに軍を上陸させ、カタルーニャ軍と合流してフェリペ5世軍と戦うこと、そしてカタルーニャの独立した法律と制度を維持することが約束されました。

ビガタンは協定に基づき、カタルーニャ各地で反乱を起こし、1705年10月までにバルセロナを除くカタルーニャ全域を制圧しました。カール大公自身もリスボンからカタルーニャへ向かい、イングランド、オランダ、オーストリアの兵士9千人と騎兵800人からなる連合軍を率いて、8月22日にバルセロナに到着しました。連合軍は約1万7千の兵力でバルセロナを包囲しました。

経過

9月13日から14日にかけての夜、ゲオルク・フォン・ヘッセン＝ダルムシュタット率いる3個縦隊がムンジュイック要塞への攻撃を開始しました。しかし、奇襲は失敗し、守備軍の抵抗を受けました。戦闘中にゲオルクが戦死し、同盟軍は一時的に退却を余儀なくされました。しかし、ピーターバラ伯爵がカタルーニャ人兵士を率いて再度攻撃を仕掛け、9月14日には要塞の外縁を占領、数日後にはムンジュイック要塞全体を占領しました。

影響

ムンジュイック要塞は、同盟軍によって包囲されたバルセロナへの砲撃に使用されました。10月9日、カタルーニャ副王フランシスコ・デ・ベラスコ・イ・トバルは降伏文書に署名し、バルセロナは同盟軍の手に落ちました。カール大公は10月22日にバルセロナに入城し、11月7日にはカタルーニャの憲法を承認して戴冠しました。

その後もアラゴン王国領への同盟軍の攻撃は続き、バレンシアも同盟軍の手に落ちました。

参考文献

Albareda Salvadó, Joaquim (2010). Crítica. ed (スペイン語). La Guerra de Sucesión de España (1700-1714). Barcelona. ISBN 978-84-9892-060-4
Torrades, Jordi (2003年4月). “La Guerra de Succesió (1700-1705)” (カタルーニャ語). 2008年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月9日閲覧。

外部リンク

Ingenieros del Rey: “Toma de Barcelona por los austriacos en 1705” (スペイン語). 2009年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月9日閲覧。
ASASVE: “La toma de Barcelona por el archiduque Carlos (1705)” (スペイン語). 2009年2月9日閲覧。

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