ムーンバートン

ムーンバートンとは

ムーンバートンは、エレクトロニック・ダンス・ミュージックの一種であり、特にチョップド・アンド・スクリュードの手法を用いることで知られています。このジャンルは、Silvio Ecomo & DJ Chuckieの楽曲「Moombah (Afrojack remix)」のBPMを108まで下げたことがきっかけで生まれました。このBPMがレゲトンと非常に近かったことから、「Moombah」と「Reggaeton」を組み合わせ、「Moombahton」と名付けられました。

ムーンバートンの誕生と発展

ワシントンD.C.のDJ・トラックメイカー、Dave Nadaがこの新しいスタイルを開発し、大きな注目を集めました。2010年3月には、Sydney Samsonの「Riverside」のムーンバートンリミックスを含む5曲をEPとしてリリースしています。また、MunchiやDavid Heartbreakも初期からこのムーブメントに参加し、ダブステップなどの制作と並行してムーンバートンのトラックを制作、共同でEP「Fuck H&M」をリリースしました。同時期には、DJ A-Macが「Heads Will Roll (A-Mac Moombahton Edit)」を発表し、ムーブメントを加速させました。

日本での広がり

日本においては、KAN TAKAHIKOとFYS aka BINGOの両氏がブログで紹介したことが、ムーンバートンの火付け役となりました。

ムーンバートンの派生

ムーンバートンは、レゲトンとの親和性が高く、ドン・オマールやショーン・ポールの楽曲をムーンバートンにリミックスしたトラックも多く見られます。また、レゲトンがヒップホップの影響を受けているように、ムーンバートンもヒップホップから派生したトラップの要素（ハイハットの連続音など）を取り入れることがあります。

源流はAfrojackやChuckieなどに代表されるダッチハウスですが、近年のベース・ミュージックのムーブメントを受け、RuskoやDoctor Pなどによるブロステップも積極的にムーンバートンにリミックスされています。

David HeartbreakはMoombahsoulという新しいジャンルを確立し、Moombahcoreといった分化したジャンルも生まれています。

ムーンバートンは、その多様性と進化により、エレクトロニック・ダンス・ミュージックシーンにおいて独自の地位を確立しています。

関連事項

ベース・ミュージック
エレクトロ・ハウス

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