メイド イン ドリーム

メイド イン ドリーム

『メイド イン ドリーム』（Maids in Dream）は、メディアワークス（現KADOKAWA）の成人向けゲーム雑誌『電撃姫（DENGEKI HIME）』で展開された読者参加企画、およびそれを原作とするメディアミックス作品群のタイトルです。ファンからは「メイドリ」という愛称で親しまれています。

概要

この企画は『電撃姫』にて1999年7月号から2003年12月号まで長期連載されました。2001年に『電撃姫』が独立創刊される以前は、『電撃王』でも連動企画として展開されていました。読者参加型のイベント企画や、公式コスプレイヤーの募集なども行われ、メディアミックス展開を盛り上げました。

物語の舞台は、外界から隔絶された異世界の洋館。プレイヤーは、そこに住む個性豊かなメイドたちにご褒美と罰を与えることで、彼女たちを「調教」していきます。ただし、成人向け企画ではあるものの、直接的な性描写は避けられ、ライトな感覚で楽しめるのが特徴です。

物語開始時、屋敷は長い間静寂に包まれ、薄暗く荒れた状態でした。プレイヤーの使命は、心を閉ざしたメイドたちを励まし、再び輝きを取り戻させることでした。

登場するメイドは、初期には鈴蘭、花梨、撫子、苺の4人でしたが、後に椿、桜、茘枝が加わり、物語を彩りました。

ゲーム、OVA、小説、プライズフィギュアなど、『電撃姫』の読者参加企画の中でも、最も多彩なメディアミックス展開を遂げ、最長の連載期間を誇る作品として知られています（2008年10月時点）。

スタッフ

イラスト：すぎやま現象
文章：山下卓
4コマ漫画：Nori

あらすじ

外界から隔絶された不思議な洋館で、主人公は個性豊かなメイドたちと出会います。彼女たちとの触れ合いを通して、様々な出来事が巻き起こります。ご主人様であるプレイヤーの選択によって、物語は様々な展開を見せるでしょう。

登場人物

声優はゲーム・OVA共通。

メイド

鈴蘭（すずらん）
声：かわしまりの
紫色の髪をシニヨンにまとめた、冷静沈着なメイド。他のメイドたちの模範となる存在で、高い能力と努力を兼ね備えた才媛です。小説第1巻、OVAにおけるメインヒロイン。
花梨（かりん）
声：みる
オレンジ色のショートヘアが特徴的な、明るく天真爛漫なメイド。ハーブや薬草に詳しく、医療知識も持ち合わせています。鈴蘭や桜にコンプレックスを抱く一面も。
撫子（なでしこ）
声：長崎みなみ
茶色のウェーブヘアのメガネっ娘。引っ込み思案で夢見がちな性格で、読書や占いを好みます。小説第3巻におけるメインヒロイン。
苺（いちご）
声：西田こむぎ
ピンクのツインテールが可愛らしい、末っ子的なメイド。素直で無垢な性格で、ハーモニカが得意です。
椿（つばき）
声：Ruru
青いショートヘアでボーイッシュな雰囲気のメイド。幼い頃から剣術を嗜み、ご主人様の護衛を務めます。クマのぬいぐるみが好きという可愛らしい一面も。
桜（さくら）
声：咲ゆたか
艶やかな黒髪に玉飾りのついたメイドキャップが特徴的な、和風メイド。明るく元気で、誰とでもすぐに仲良くなれます。
茘枝（らいち）
声：こむら奈々
エメラルドグリーンの髪をシニヨンにまとめた、中華風のメイド。小悪魔的な性格で、人形の李をいつも持ち歩いています。OVAには未登場。

その他の登場人物

アキオ
声：島崎比呂
小説版1巻およびOVAに登場する「ご主人様」。小説版では、進路に悩む大学生として描かれています。OVA版では記憶を失い、本能のままにメイドたちとの生活に溺れていきます。
みさき
小説版2巻における「ご主人様」。PHSを手放せないメール依存症の女子高生です。
青年
小説版3巻に登場。「夢幻の奈落」と呼ばれる世界に住む青年。
大爺様
小説版に登場するメイドたちの査定役。姿は見せず、声だけでメイドたちに指示を出します。

書籍

電撃G's文庫より小説版が発売されました。ストーリー性が重視されており、特に第3巻はシリアスな展開となっています。

メイド イン ドリーム 1 ISBN 4-8402-1616-9
メイド イン ドリーム 2 ISBN 4-8402-1689-4
メイド イン ドリーム 3 〜帰らぬ人々〜 ISBN 4-8402-1782-3
メイド イン ドリームSS 短編集 ISBN 4-8402-2066-2

ゲーム

2002年にルネ featuring Dより発売されたPC用アダルトゲームです。苓枝以外のメイド6人が序盤から登場します。

OVA

れもんは〜とよりDVD・VHSが発売されました。

関連作品

ザ・コンプリートワークス・オブ・メイド・イン・ドリーム―すぎやま現象画集 ISBN 4-8402-2810-8
* 電撃姫玉姫電箱(Windows 95/98) 2000年8月11日(メディアワークス)

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