メイ・イット・ビー

メイ・イット・ビー (May It Be)

「メイ・イット・ビー」は、アイルランド出身の歌手エンヤが歌う楽曲で、ピーター・ジャクソン監督による2001年の映画『ロード・オブ・ザ・リング』の主題歌として制作されました。この楽曲は、第74回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされるなど、世界中で広く知られています。

制作の背景

ピーター・ジャクソン監督は、映画『ロード・オブ・ザ・リング』の楽曲制作をエンヤに依頼しました。この依頼にエンヤは快く応じ、ニュージーランドへ赴き、映画の編集中の映像を見学しました。エンヤはプロデューサーのニッキー・ライアン、作詞家のローマ・ライアンと共に楽曲制作に取り組みました。ニッキー・ライアンがプロデュース、アレンジ、マネージメントを担当し、ローマ・ライアンが作詞を行いました。楽曲は、ワーナー・ミュージックとの契約のもと、ライアンのダブリンにあるスタジオ、エーグル・スタジオでレコーディングされました。

楽曲の特徴

「メイ・イット・ビー」の歌詞には、英語に加えて、J・R・R・トールキンが創造した架空のエルフ語であるクウェンヤが用いられています。トールキンは23歳の時にこの言語を書き始めました。このクウェンヤの使用が、楽曲に独特の神秘的な雰囲気を与えています。

受賞とノミネート

「メイ・イット・ビー」は、数々の賞にノミネートされましたが、受賞に至らなかったものも多くあります。第74回アカデミー賞では歌曲賞にノミネートされたものの、ランディ・ニューマンの「君がいないと」（映画『モンスターズ・インク』）に敗れました。また、第59回ゴールデングローブ賞では主題歌賞、第45回グラミー賞では映画テレビ歌曲賞にノミネートされましたが、受賞はなりませんでした。

しかし、第7回クリティクス・チョイス・アワード歌曲賞、ラスベガス映画批評家協会賞歌曲賞、フェニックス映画批評家協会賞歌曲賞では、見事受賞を果たしています。

リリース

「メイ・イット・ビー」は、2001年11月20日に発売された『ロード・オブ・ザ・リング』のサウンドトラックに収録されました。その後、2002年にはシングルとしてもリリースされ、エンヤの楽曲「Isobella」と「The First of Autumn」がカップリングとして収録されました。このシングルは、ドイツのシングルチャートで1位を獲得し、エンヤにとって「Only Time」に続く連続1位となりました。また、2009年に発売されたエンヤのベストアルバム『The Very Best of Enya』にも収録されています。

チャート成績

（詳細なチャート情報は省略）

カバー

「メイ・イット・ビー」は、ケルティック・ウーマンによってカバーされています（2005年、Manhattan/EMI）。

参考文献

(省略)

外部リンク

May It Be at Allmusic

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