メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂

メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂

メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂（Catedral Metropolitana de la Ciudad de México）は、メキシコの首都、メキシコシティの中心に位置する重要なカトリック教会です。正式名称は「聖母の被昇天メトロポリタン大聖堂」と言い、スペイン語では「Catedral Metropolitana de la Asunción de María」と呼ばれています。この大聖堂は、メキシコの歴史や文化に大きな影響を与え続けている象徴的な建物です。

歴史の幕開け

メトロポリタン大聖堂の建設は1573年に始まりました。建築家として名を馳せたクラウディオ・デ・アルシニエガとフアン・ミゲル・デ・アゲロがそのデザインを手掛け、ルネサンス様式、バロック様式、新古典主義様式など、多様な建築様式が融合している点が特徴です。この大聖堂は、先コロンブス時代からのインディヘナス文化とスペインの植民地時代の影響が色濃く残る場所でもあり、歴史的にも重要な意味を持っています。

大聖堂建設の過程において、1614年には支倉使節団が訪問するなど、国際的な交流の場ともなっていました。300年以上の年月を経て、1818年にようやく完成を迎え、その壮大さが多くの人々を魅了しました。

王冠を戴く場所

1864年には、オーストリアのハプスブルク家出身であるマクシミリアン1世がこの大聖堂で戴冠式を行い、その後のメキシコの歴史においても特筆すべきイベントとなりました。

しかし、時は流れ、20世紀にはこの聖なる場所も幾度かの困難に直面します。プルタルコ・エリアス・カリェス大統領によってカトリック教会が迫害を受けた際、教皇ピウス11世は大聖堂を閉鎖する決定を下しました。再び一般に開放されるまでには、1930年という歳月がかかりました。

さらに1962年には火災が発生し、大聖堂内部に甚大な被害をもたらしました。これらの出来事は、単なる建物ではなく、信仰や歴史の象徴としての大聖堂の重要性を再認識させる出来事でもありました。

最近の発見

2007年には、民主革命党の支持者による襲撃事件が発生するなど、現代においても様々なドラマが展開されています。驚くべきことに、2008年には建設当初に隠されていたタイム・カプセルが発見され、大きな話題を呼びました。この潜在的な歴史的価値が明らかになったことで、再度注目を集めることとなりました。

終わりに

メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂は、ただの観光名所ではなく、メキシコの文化と歴史を深く理解するための重要な場所です。その壮大な外観、豪華な内装、そして数世代にわたる信仰の歴史は、訪れる人々に深い感動を与えることでしょう。歴史の重みや美しさを体感できるこの大聖堂は、メキシコシティの象徴と呼ぶにふさわしい存在です。

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