メッセサンオー

株式会社メッセサンオーについて

株式会社メッセサンオーは、東京都千代田区外神田、通称秋葉原に本社を置き、テレビゲーム、アダルトゲーム、同人ゲーム、またアニメソフトなどを扱う専門店です。1980年代末から営業を開始し、その多様性と歴史で多くのファンに親しまれていました。

歴史と背景

メッセサンオーのルーツは1961年6月に設立された三桜無線株式会社に遡ります。当初は電器店として事業を展開し、1969年には「株式会社三桜」に商号変更されました。1980年代末にはファミコンやパソコンソフトの専門店として活躍し、古川電気と共に秋葉原を代表する老舗ゲーム店として知られていました。

1990年にはファミコンを主要商品とするアミューズメントショップ、株式会社メッセサンオーが設立されました。この名称には「幕張メッセのように多くの人に来てもらいたい」という思いが込められています。以降、メッセサンオーは業態を拡大し、1987年にはPCゲームを、1992年には同人ゲームの販売を開始しました。1994年には同人誌、そして1996年には輸入ゲームの取り扱いもスタートしました。また、2001年からはボーイズラブ系商品の販売にも力を入れ、個性ある商品ラインを展開していました。

ただし、中古ゲームソフトの買取・販売は一時期行っていましたが、1999年には関連法規の影響で取り扱いを中止しました。その後、中古専門店「TRADER」を設立し、中古販売部門を独立させることになります。

合併と閉店

2011年には、TRADERを運営していた株式会社トレーダーを存続会社とする形で吸収合併が発表されました。メッセサンオー本店での合併告知は、2011年の年末に掲示され、最終的に2012年1月14日をもって閉店しました。これにより、メッセサンオーは22年の歴史に幕を下ろし、新たに「トレーダー秋葉原4号店」として事業を継続しましたが、2013年にはさらに統合の末、閉店に至りました。

主要店舗

メッセサンオーには、さまざまな専門的な店舗が存在しました。たとえば、本店のコンシューマ館やPCゲーム館、カオス館、同人ソフト館、同人誌館といった店舗がありました。これらはそれぞれ異なるジャンルに特化し、顧客に多様な商品を提供していました。また、OVERTOPというAmigaやDOS/V|DOS_Vパーツの専門店もありました。

不祥事

一方で、メッセサンオーは不祥事にも見舞われました。2010年4月には、PC通販部の顧客情報がGoogleの検索エンジンを通じて流出する事件が発生。個人情報が約2日間にわたり手軽に閲覧可能となってしまったため、企業としての信頼に大きな影響を与えました。その後、公式サイトにて謝罪文を公開するとともに、被害を受けた顧客にはお詫びの品が送付されました。

結論

メッセサンオーは、そのユニークな取り扱い商品や多様な店舗構成で多くのファンに親しまれてきました。しかし、法律や経済の変動により、最終的には閉店を余儀なくされました。22年にわたる歴史を持つこの企業の成立と成長、そしてその終焉は、秋葉原の文化における象徴的な出来事として、今も語り継がれています。

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