メヘディンチ県

メヘディンチ県は、ルーマニア南西部に位置する県であり、オルテニア地方とバナト地方の一部にまたがっています。県都はドロベタ＝トゥルヌ・セヴェリンであり、ルーマニア語での正式名称はJudeţul Mehedinţiです。日本語ではメヘディンツィと表記されることもあります。

人口構成

2021年の国勢調査によると、メヘディンチ県の人口は約234,339人です。主要な民族構成は以下の通りです。

ルーマニア人：約191,250人
ロマ人：約12,768人

地理

メヘディンチ県の面積は約4,933平方キロメートルです。地形は多様であり、北西部には南カルパチア山脈の西端にあたるメヘディンチ山脈が広がっています。この山脈は標高1,500メートルを超える場所もあります。東部に向かって標高は徐々に低くなり、丘陵地帯を経てルーマニア平原の西端である高原地帯へと変化します。県の南部はドナウ川が流れ、広い谷を形成しています。また、ジウ川の支流であるモトル川が東部を流れています。西部にはチェルナ川が流れ、オルテニア地方とバナト地方の境界となっています。

経済

メヘディンチ県では、エネルギー分野が重要な役割を果たしています。ドナウ川沿いには大規模な水力発電所が2つ存在し、電力供給に貢献しています。また、ドロベタ＝トゥルヌ・セヴェリンには重水複合施設があります。その他、以下の産業が主要なものとして挙げられます。

化学工業
食品・飲料製造
織物産業
機械部品製造
鉄道・船舶設備製造
林業と製紙業

県の北部では石炭と銅が産出されます。南部地域では農業が盛んであり、特に穀物生産が広く行われています。野菜の生産も行われており、ワイン生産や果樹園も重要な産業となっています。

観光

メヘディンチ県には、歴史的、自然的な観光資源が豊富にあります。

ドロベタ＝トゥルヌ・セヴェリン：ドナウ川に架けられたトラヤヌス帝時代の橋の廃墟があります。
オルショヴァ：ドナウ川沿いの美しい景観が楽しめます。
メヘディンチ山脈：ハイキングや自然観察に適しています。
鉄門：ドナウ川の渓谷。

行政区画

メヘディンチ県は、2つの都市、3つの町、61の基礎自治体から構成されています。

主な都市は以下の通りです。

ドロベタ＝トゥルヌ・セヴェリン
オルショヴァ

もう一度検索