メモリーズ/放浪カモメはどこまでも

スピッツの22作目シングル『メモリーズ／放浪カモメはどこまでも』

日本のロックバンド・スピッツの通算22作目のシングル『メモリーズ／放浪カモメはどこまでも』が、2000年6月21日にポリドールからリリースされました。この作品は両A面シングルという形で、2曲の異なる楽曲が収められています。シングルの初回生産盤には、特別なスリーブケースとステッカーが封入されており、多くのファンにとって記憶に残るアイテムとなっています。

概要と制作の背景

本シングルに収録されている楽曲は、1999年にロサンゼルスでレコーディングされた「メモリーズ」と、同じく1999年末から2000年初めにかけて制作された「放浪カモメはどこまでも」です。両曲にはそれぞれ異なるバックグラウンドとアプローチがあり、スピッツの音楽的な幅広さが際立っています。特に「メモリーズ」は、当時行われていたファンクラブ会員限定のツアーで初めて披露され、多くのファンの心を掴みました。草野マサムネは、ライブパフォーマンスを重視した楽曲制作を行い、ノリを大切にしたメロディーを作り上げました。

収録曲の詳細

メモリーズ

「メモリーズ」は、草野が作詞作曲を手がけ、スピッツとクジヒロコによる編曲によって完成しました。レコーディングはロサンゼルスで行われ、ミックスダウンはマイアミで行われました。サビ部分では、三輪テツヤがユニゾンで歌い、クジヒロコがキーボードとバックボーカルの役割を果たしました。この楽曲は、後にアルバム『ハヤブサ』に収録される際に、新しいアレンジを加えた「メモリーズ・カスタム」として生まれ変わります。また、本作のPVやCMで使用されているシーンは、意外にも事故現場のもので、視覚的な印象が強いものとなっています。

放浪カモメはどこまでも

もう一つの楽曲「放浪カモメはどこまでも」は、草野の作詞作曲によるもので、スピッツと石田小吉による編曲が施されています。TBS系の『日立 世界・ふしぎ発見!』のエンディングテーマとしても有名で、音楽番組のパフォーマンス時にはこちらの楽曲が取り上げられることも多く、人気を博しました。この曲は仮タイトルとして「ギターポップNo.1」と呼ばれており、その名の通り、ギターメロディが印象的な作品です。なお、シングルバージョンはアルバムには収録されていないため、ファンにとってはシングルで聴くことが貴重な体験となります。

参加ミュージシャン

両曲に参加しているミュージシャンは、以下の通りです。

• - メモリーズ:

- 草野マサムネ - ボーカル、ギター
- 三輪テツヤ - ギター、バックボーカル
- 田村明浩 - ベース
- 﨑山龍男 - ドラム
- クジヒロコ - キーボード、バックボーカル

• - 放浪カモメはどこまでも:

- 草野マサムネ - ボーカル
- 三輪テツヤ - ギター
- 田村明浩 - ベース
- 﨑山龍男 - ドラム
- 石田小吉 - シンセサイザー

総括

このシングルは、スピッツの多様な音楽性の一端を垣間見ることができる作品です。彼らの約25年にわたるキャリアの中で、多くの名曲が生まれてきましたが、この『メモリーズ／放浪カモメはどこまでも』もその一つとして、多くのファンに愛され続けています。リリースから時間が経った今でも、そのメロディは多くのリスナーの心に残っており、彼らの音楽が持つ力を改めて感じさせてくれます。

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