メロディー・グランプリ

メロディー・グランプリ（Melodi Grand Prix）は、ノルウェー放送協会（NRK）が主催する、ユーロビジョン・ソング・コンテストのノルウェー国内予選です。1960年に初めて開催され、以来、ノルウェーの音楽シーンにおける重要なイベントとして、また、国際的な音楽の舞台への登竜門として、その地位を確立してきました。

大会の歴史と実績

メロディー・グランプリは、ユーロビジョン・ソング・コンテストにおいて、ノルウェー代表を選出する役割を担っています。過去には、この大会から巣立ったアーティストたちが、ユーロビジョンの本選で輝かしい成績を収めています。特に、1985年にはボビーソックスが、そして1995年にはシークレット・ガーデンが、それぞれ優勝を果たし、ノルウェーに栄光をもたらしました。

しかし、その後はしばらく低迷が続き、2007年のセミファイナルでは18位という結果に終わりました。それでも、2009年にはアリャクサンドル・ルィバークが、ユーロビジョン史上最高得点となる387点を獲得し、ノルウェーに3度目の優勝をもたらしました。この劇的な復活劇は、メロディー・グランプリの存在意義を改めて示すとともに、ノルウェー国民に大きな感動を与えました。

大会方式の変遷

メロディー・グランプリの大会方式は、時代とともに変化してきました。当初は一発勝負で行われていましたが、近年では、スウェーデンのメロディーフェスティバーレンと同様に、セミファイナルを複数回行う方式が採用されています。具体的には、3回のセミファイナルが開催され、各セミファイナルからは上位2曲が決勝に進出します。また、セミファイナルで3位または4位となった楽曲には、セカンドチャンスが与えられ、セカンドチャンスラウンドの上位2曲も決勝に進出することができます。

決勝は例年2月中旬に、オスロのオスロ・スペクトラムで開催されます。決勝に進出した8曲がパフォーマンスを行い、その中から上位4曲がゴールドファイナル（最終決戦）に進出します。ゴールドファイナルでは、改めて投票が行われ、最終的な優勝曲が決定します。この方式は、より多くの楽曲にチャンスを与え、大会の盛り上がりを高めることを目的としています。

近年の動向

近年では、メロディー・グランプリは、単なるユーロビジョン予選という枠を超え、ノルウェーの音楽シーンを牽引するイベントとしての役割も担っています。様々なジャンルのアーティストが出場し、多様な音楽性が披露されることで、新たな才能の発掘や、音楽文化の発展に貢献しています。また、テレビ中継やインターネットを通じて、国内外に広く発信されることで、ノルウェーの音楽の魅力を世界に伝える役割も果たしています。

メロディー・グランプリは、ノルウェーの音楽史において、重要な位置を占めるイベントであり、今後もその役割は変わることはないでしょう。ユーロビジョンへの出場を目指すアーティストたちにとって、メロディー・グランプリは夢を叶えるための第一歩であり、ノルウェーの音楽ファンにとっては、毎年楽しみにしている一大イベントなのです。

外部リンク

* メロディー・グランプリ公式サイト

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