モイラ (競走馬)

モイラ(Moira) - カナダが生んだGIホースの軌跡

モイラはカナダで生産、調教された競走馬です。2歳から5歳までの競走生活において、数々のレースを経験し、カナダ競馬界にその名を刻みました。特に2024年のBCフィリー＆メアターフ優勝は、彼女の実力を証明する金字塔と言えるでしょう。

華々しいデビューと若駒の躍進

2021年、2歳となったモイラはウッドバイン競馬場でデビュー戦を飾ります。続くマザリンステークスでは2着と好成績を残し、早くからその才能の片鱗を見せつけました。

翌2022年、3歳シーズンはフューリーステークスでの勝利から始まりました。勢いに乗ったモイラは、ウッドバインオークス、クイーンズプレートと3連勝を達成。カナダのクラシック戦線を席巻します。しかし、初挑戦となるGIレース、E.P.テイラーステークスでは、他馬の妨害により失格、8着に降着という悔しい結果に終わりました。続くBCフィリーアンドメアターフでは5着と、GI初制覇とはなりませんでしたが、その年のソヴリン賞において最優秀3歳牝馬、そして年度代表馬に選出されるという栄誉に輝きました。これは、シーズン中の3連勝という素晴らしい活躍が評価された結果と言えるでしょう。

重賞制覇への道とGIへの挑戦

4歳となった2023年は、ベルマホーンステークスで2着とまずまずの滑り出しを見せます。ナッソーステークス、ダンススマートリーステークスでも2着と惜しくも勝利を逃すものの、カナディアンステークスで念願の重賞初制覇を達成しました。しかし、前年失格となったE.P.テイラーステークスでは3着、そしてBCフィリー＆メアターフでも3着と、GIタイトル獲得は叶いませんでした。

悲願のGI制覇と新たなステージへ

そして迎えた5歳シーズン。2024年、モイラはアメリカのサラトガ競馬場で行われたGIダイアナステークスで2着と好走します。勢いそのままに、ビヴァリーD・ステークスでは重賞2勝目を挙げました。その後、E.P.テイラーステークスでは2着に終わりますが、3度目の挑戦となるBCフィリー＆メアターフで、ついに悲願のGIタイトルを獲得しました。最後の直線で早めに抜け出し、後続馬を突き放す圧巻の走りで、彼女のこれまでの努力が実を結びました。

レース後、モイラはファシグティプトン社のノベンバーセールに出品され、430万ドルという高額でベイルスという団体に落札されました。これは、彼女の競走成績と将来性への高い評価を示すものであり、新たなステージへの第一歩となるでしょう。モイラの今後の活躍にも期待が高まります。

血統情報

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