モトローラ・モビリティ
モトローラ・モビリティは、アメリカ合衆国に拠点を置く通信機器の開発・製造会社です。そのルーツは、かつてのモトローラ社にあります。モトローラ社がモトローラ・ソリューションズとモトローラ・モビリティに分割された結果、新たな企業として誕生しました。この分割に際しては、旧モトローラ株8株に対し、新モトローラ・モビリティ株1株が交換発行されました。本社は、イリノイ州リバティビルに置かれており、ここは旧モトローラ・モーバル・デバイシズの本社所在地でもあります。
モトローラのモバイル部門は、1983年に世界初の商用携帯電話であるDynaTAC 8000Xを開発しました。1989年には、日米貿易摩擦を背景とした日米協議において、北米標準のモトローラ方式（TACS方式）が認められ、これにより、NTTが独占していた日本の移動電話市場にも参入を果たしました。その後、MicroTACの大ヒットにより、1990年には一時的にシェアでNTTを上回るまでになりました。これに対抗して、NTTも日本電気や富士通などと共同でmovaを開発し、世界最軽量・最小を巡る競争が繰り広げられました。
1998年まで、モトローラは携帯電話端末の世界市場でトップの座を維持していましたが、その後ノキアにその座を奪われました。2008年の市場シェアでは、ノキアが38.6%で1位、サムスン電子が16.2%で2位となる中、モトローラは8.3%で4位に転落しました。Motorola RAZR以降、目立ったヒット商品に恵まれず、低迷が続いていました。2007年第4四半期以降、携帯電話事業は深刻な不振に陥り、2008年3月にはモバイル事業の分社化計画を発表せざるを得ない状況となりました。
2010年11月30日には、モトローラは「2011年1月4日に2社の独立した株式公開企業に分割する予定である」と発表しました。取締役会によって承認された分割の内容は、携帯電話とセットトップボックス事業を行う「モトローラ・モビリティ・ホールディングス」を分社化し、エンタープライズおよびネットワーク事業製品を担当する「モトローラ」は社名を「モトローラ・ソリューションズ」に変更するというものでした。
ガートナーの2010年世界携帯電話販売推計では、Appleやリサーチ・イン・モーション（RIM）の躍進により、モトローラの販売台数は約3855万台、市場占有率は2.4%に留まりました。
2011年1月4日、モトローラ・モビリティが正式に設立され、最高経営責任者（CEO）には、これまでも共同CEOとしてモトローラを統括してきたSanjay Jhaが就任しました。一方、「モトローラ・ソリューションズ」のCEOにはGreg Brownが就任しました。ニューヨーク証券取引所での銘柄コードは、「Motorola Solutions」が「MSI」、「Motorola Mobility Holdings」が「MMI」となりました。
2011年8月15日、Googleはモトローラ・モビリティを125億米ドルで買収することで合意したと発表しました。この買収は、2012年5月22日に完了し、デニース・ウッドサイドがCEOに就任しました。
2012年12月19日、Googleはセットトップボックス（STB）事業をアリス・グループに23億5000万米ドルで売却することを発表しました。さらに、2014年1月29日には、特許の大半をGoogleが保有したまま、モトローラ・モビリティを中国のパソコン大手レノボ・グループに29億1000万米ドルで売却することで合意したと発表しました。2014年10月30日には、レノボによる買収が完了し、モトローラ・モビリティはレノボの完全子会社となりました。モトローラの本社やブランド名は引き継がれ、レノボのモバイル部門長のLiu Junが会長に就任しました。
2015年8月、レノボは携帯電話部門をモトローラに統合することを表明し、2016年11月には携帯電話端末をモトローラのブランドに一本化することを発表しました。2019年4月3日には、モトローラと提携しているベライゾン・コミュニケーションズが世界初の携帯電話向け5Gサービスを開始しました。当初、このサービスの対象機種は、ベライゾンが独占販売する5Gモジュール「5G Moto Mod」を追加した「Moto Z3」に限定されていました。
モトローラ・モビリティは、以下のような製品を展開しています。
Motorola RAZR / Droid RAZR
Droid X
Droid Bionic
Droid Turbo
Atrix
Motorola Moto
Moto X
Moto G
Moto E
Moto C
Moto Z
Motorola One
Nexus 6
Motorola Xoom
Moto 360
iDEN
WiDEN
公式ウェブサイト
Motorola(Japan) (@motorolajp) - X（旧Twitter）
Motorola Japan (MotorolaJP) - Facebook
* Motorola Japan (@motorola_japan) - Instagram
歴史
モトローラのモバイル部門は、1983年に世界初の商用携帯電話であるDynaTAC 8000Xを開発しました。1989年には、日米貿易摩擦を背景とした日米協議において、北米標準のモトローラ方式（TACS方式）が認められ、これにより、NTTが独占していた日本の移動電話市場にも参入を果たしました。その後、MicroTACの大ヒットにより、1990年には一時的にシェアでNTTを上回るまでになりました。これに対抗して、NTTも日本電気や富士通などと共同でmovaを開発し、世界最軽量・最小を巡る競争が繰り広げられました。
1998年まで、モトローラは携帯電話端末の世界市場でトップの座を維持していましたが、その後ノキアにその座を奪われました。2008年の市場シェアでは、ノキアが38.6%で1位、サムスン電子が16.2%で2位となる中、モトローラは8.3%で4位に転落しました。Motorola RAZR以降、目立ったヒット商品に恵まれず、低迷が続いていました。2007年第4四半期以降、携帯電話事業は深刻な不振に陥り、2008年3月にはモバイル事業の分社化計画を発表せざるを得ない状況となりました。
2010年11月30日には、モトローラは「2011年1月4日に2社の独立した株式公開企業に分割する予定である」と発表しました。取締役会によって承認された分割の内容は、携帯電話とセットトップボックス事業を行う「モトローラ・モビリティ・ホールディングス」を分社化し、エンタープライズおよびネットワーク事業製品を担当する「モトローラ」は社名を「モトローラ・ソリューションズ」に変更するというものでした。
ガートナーの2010年世界携帯電話販売推計では、Appleやリサーチ・イン・モーション（RIM）の躍進により、モトローラの販売台数は約3855万台、市場占有率は2.4%に留まりました。
2011年1月4日、モトローラ・モビリティが正式に設立され、最高経営責任者（CEO）には、これまでも共同CEOとしてモトローラを統括してきたSanjay Jhaが就任しました。一方、「モトローラ・ソリューションズ」のCEOにはGreg Brownが就任しました。ニューヨーク証券取引所での銘柄コードは、「Motorola Solutions」が「MSI」、「Motorola Mobility Holdings」が「MMI」となりました。
2011年8月15日、Googleはモトローラ・モビリティを125億米ドルで買収することで合意したと発表しました。この買収は、2012年5月22日に完了し、デニース・ウッドサイドがCEOに就任しました。
2012年12月19日、Googleはセットトップボックス（STB）事業をアリス・グループに23億5000万米ドルで売却することを発表しました。さらに、2014年1月29日には、特許の大半をGoogleが保有したまま、モトローラ・モビリティを中国のパソコン大手レノボ・グループに29億1000万米ドルで売却することで合意したと発表しました。2014年10月30日には、レノボによる買収が完了し、モトローラ・モビリティはレノボの完全子会社となりました。モトローラの本社やブランド名は引き継がれ、レノボのモバイル部門長のLiu Junが会長に就任しました。
2015年8月、レノボは携帯電話部門をモトローラに統合することを表明し、2016年11月には携帯電話端末をモトローラのブランドに一本化することを発表しました。2019年4月3日には、モトローラと提携しているベライゾン・コミュニケーションズが世界初の携帯電話向け5Gサービスを開始しました。当初、このサービスの対象機種は、ベライゾンが独占販売する5Gモジュール「5G Moto Mod」を追加した「Moto Z3」に限定されていました。
製品
モトローラ・モビリティは、以下のような製品を展開しています。
スマートフォン
Motorola RAZR / Droid RAZR
Droid X
Droid Bionic
Droid Turbo
Atrix
Motorola Moto
Moto X
Moto G
Moto E
Moto C
Moto Z
Motorola One
Nexus 6
タブレット
Motorola Xoom
スマートウォッチ
Moto 360
関連項目
iDEN
WiDEN
外部リンク
公式ウェブサイト
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