モフセン・レザーイー

モフセン・レザーイー・ミールガーエドは、1954年9月9日生まれのイランの政治家、経済学者です。少数民族であるアラブ人に属し、かつてはイスラム革命防衛隊の司令官を務め、現在は公益判別会議の書記という要職にあります。

生い立ちと学歴

レザーイーは、イラン南西部のフーゼスターン州マスジェデ・ソレイマーンで生まれました。その後、イラン科学技術大学で機械工学を学び、イラン・イラク戦争後にはテヘラン大学で経済学の博士号を取得しています。学問においても優秀な人物であることがわかります。

イスラム革命防衛隊司令官として

1981年、27歳という若さでイスラム革命防衛隊の司令官に就任し、1997年までその職を務めました。これは異例の抜擢であり、彼の手腕が高く評価されていたことを示しています。司令官退任後は、公益判別会議の評議員となり、現在は書記を務めています。

大統領選挙への挑戦

レザーイーは、2009年と2021年のイラン大統領選挙に立候補しています。2009年には保守派として出馬しましたが、落選。2013年にも独立系として立候補しましたが、4位に終わりました。2021年の選挙では、護憲評議会の承認を得て候補者の一人となりましたが、エブラーヒーム・ライースィーに敗れました。

AMIA爆破事件への関与疑惑

1994年にアルゼンチンのブエノスアイレスで発生したイスラエル人相互協会（AMIA）の爆破事件に関与した疑いが持たれています。アルゼンチン当局は、この事件に関与したとして、レザーイーを含むイラン人・レバノン人の国際逮捕状を発行しています。レザーイーの息子が、実行犯とみられる人物と行動を共にしていたという証言もありますが、真相は依然として不明です。

私生活

レザーイーは5人の子供の父親であり、息子の一人は2011年にドバイで不審な死を遂げています。また、彼はアメリカ合衆国およびヨーロッパ連合への入国を制限されています。

イマームホセイン大学の設立

レザーイーは、テヘランにイマームホセイン大学を設立し、教授として教鞭を執っています。次世代の育成にも力を注いでいることが伺えます。

結論

モフセン・レザーイーは、イランの政界において重要な役割を果たしてきた人物です。イスラム革命防衛隊の司令官、大統領選挙への出馬、AMIA爆破事件への関与疑惑など、その経歴は波乱に満ちています。現在も公益判別会議の書記として、イランの政治に影響を与え続けています。

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