モモトンボ

モモトンボ火山：ニカラグアの象徴

モモトンボ火山は、ニカラグアのレオン市近く、マナグア湖畔に位置する火山です。その左右対称で均整のとれた美しい姿は、ニカラグアのシンボルとして広く知られており、マッチ箱のデザインから壁画に至るまで、様々な場所で目にすることができます。第一次世界大戦以前から観光地として人気を集め、1904年にはニカラグアを訪れる観光客にとって最も人気のあるスポットでした。

歴史

モモトンボ火山の活動は記録されており、その歴史は以下の通りです。

1522年：顕著な噴火活動が記録されています。
1609年：噴火が発生し、レオン地方を大規模な地震が襲いました。翌1610年の噴火により、旧レオンの住民は移住を余儀なくされ、現在のレオン市が建設されました。旧レオンの遺構はレオン・ビエホ（旧レオン）として保存され、ユネスコの世界遺産に登録されています。
1764年：強い噴火が発生しました。
1849年から1905年の間：10回の噴火が記録されています。
1870年：強く長い地震が発生しました。
1885年：10月には大量の蒸気が噴出し、15分ごとに地震が発生しました。
1886年：2月には噴火口で火炎が観測され、5月20日には激しい噴火によって大量の蒸気が噴出し、火山灰が西方向に降り注ぎ、溶岩がマナグア方面へ流れました。5月23日には、火山灰の濃い雲によってレオン、コリント、チナンデガの各都市が一時的に暗闇に包まれました。
1905年：噴火が発生し、溶岩が流出しました。
1918年：数ヶ月間、大量の水蒸気が噴出しました。
2005年：マグニチュード3の地震活動が観測されました。
* 2015年：12月1日に噴火が発生し、火山灰やガスを含む噴煙が火口から上空1000mまで達し、マナグア湖に降り注ぎました。

地熱地帯と登山

火山の南側面には大規模な地熱地帯が存在し、地熱発電に利用されています。登山をするには、地熱発電プラントを横切る許可が必要となります。森林限界までは標識のある山道が続いていますが、火山活動と地すべりの影響で、森林限界から山頂までのルートは頻繁に変更されています。最短ルートは、小規模な地すべりの跡を通って真っすぐに登る道です。

モモトンボ火山は、その美しい景観と地熱資源、そして歴史的な背景から、ニカラグアを代表する観光地の一つとなっています。

もう一度検索