モンゴ・サンタマリア

モンゴ・サンタマリア（Mongo Santamaría, 1922年4月7日 - 2003年2月1日）は、キューバが生んだ伝説的なコンガ奏者です。本名はラモン・サンタマリア・ロドリゲス（Ramón Santamaría Rodríguez）。ラテンジャズ、ブーガルーなど、幅広いラテン音楽の分野で活躍し、その革新的な音楽性で多くのファンを魅了しました。

生い立ちと音楽への目覚め

1922年、サンタマリアはキューバの首都ハバナで生まれました。彼の祖父はコンゴから奴隷として連れてこられたという、アフリカの血を引いています。幼い頃はヴァイオリンに親しんでいましたが、やがてパーカッションの魅力に惹かれ、音楽の道へと進むことを決意します。17歳で学校を中退し、プロのミュージシャンを目指し始めました。

ニューヨークでの成功

20代の頃から、ハバナの有名なナイトクラブ、トロピカーナ・クラブなどで演奏活動を始め、腕を磨きました。そして1950年、サンタマリアは更なる音楽の高みを目指し、アメリカ合衆国のニューヨークへと拠点を移します。

ニューヨークでは、ペレス・プラード、ティト・プエンテ、カル・ジェイダーといった、当時のラテン音楽界を代表するビッグバンドに参加し、その才能を開花させました。これらのバンドでの活動と並行して、自身のリーダーアルバムも精力的にリリースし、独自の音楽性を追求しました。

ウォーターメロン・マンの大ヒット

サンタマリアの名を世界に知らしめたのは、1963年に発表した「ウォーターメロン・マン」です。この曲は、ハービー・ハンコックが作曲したジャズのスタンダードナンバーを、サンタマリアがラテンのリズムとアレンジでカバーしたもので、全米チャートで10位という大ヒットを記録しました。この成功により、サンタマリアはラテンジャズの第一人者としての地位を確立しました。

「ウォーターメロン・マン」以外にも、「アフロ・ブルー」など、数々の名曲を世に送り出し、ラテン音楽の発展に大きく貢献しました。

その後

2003年2月1日、サンタマリアはマイアミの病院で永眠しました。彼の音楽は、現在も多くの人々に愛され、ラテン音楽の歴史に燦然と輝いています。

関連項目

ブラックミュージック
松岡直也 - 1980年のモントルー・ジャズ・フェスティバルで共演

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