モンスターワールドII ドラゴンの罠

モンスターワールドII ドラゴンの罠

『モンスターワールドII ドラゴンの罠』は、1989年9月にセガから発売されたセガ・マスターシステム用のアクションロールプレイングゲームです。欧米では『Wonder Boy III: The Dragon's Trap』として発売されました。

概要

本作は、セガ・マークIII用ソフト『スーパーワンダーボーイ モンスターワールド』（1988年）の続編にあたります。前作でドラゴンを倒した主人公ブック少年が、ドラゴンの呪いによってリザードマンに変身させられてしまいます。呪いを解くために、彼は新たな冒険へと旅立ちます。

アーケードスタイルだった前作とは異なり、本作は家庭用ハードでのプレイを前提としたゲームデザインとなっています。アクション要素はそのままに、パスワードによる途中セーブが可能になるなど、よりじっくりと遊べるようになりました。

開発はウエストンが行い、ディレクターは前作に引き続き西澤龍一氏が担当しました。プログラムは、後にメガドライブ用ソフト『ワンダーボーイV モンスターワールドIII』（1991年）を手掛ける栗原孝典氏が担当。音楽は、前作に引き続き坂本慎一氏が担当しています。

1989年に欧米でセガ・マスターシステム版が発売され、1992年にはゲームギア版が日本でも発売されました。そのため、『ワンダーボーイV モンスターワールドIII』よりも先に、日本ではゲームギア版が発売されることになりました。1991年には『アドベンチャーアイランド』のタイトルでPCエンジンに移植されています。2009年には携帯電話ゲームとしてiアプリで配信されたほか、PCエンジン版は2007年にWiiのバーチャルコンソールで配信、セガ・マスターシステム版は2009年に欧米でのみWiiのバーチャルコンソールで配信されました。2017年にはリメイク版『ワンダーボーイ ドラゴンの罠』が配信されています。

他機種版

アドベンチャーアイランド
1991年4月19日にハドソンから発売されたPCエンジン用ソフト。システムは同じですが、キャラクター設定が異なります。PCエンジンのハードスペックに合わせてグラフィックやサウンドが向上しており、パスワードセーブの他に天の声2などの外部バックアップにも対応していたため、セーブ後のリスタートが素早く行えました。2007年8月7日にWiiのバーチャルコンソールで、2011年5月31日にiOSのPC Engine GameBoxで配信されました。
セガエイジス2500シリーズ Vol.29 モンスターワールド コンプリートコレクション
2007年3月8日発売のPlayStation 2用ソフト。セガ・マスターシステム版とゲームギア版が収録されています。
ワンダーボーイ ドラゴンの罠（Wonder Boy: The Dragon's Trap）
2017年にDotEmuから発売されたリメイク版。Nintendo SwitchやPlayStation 4|PlayStation_4などで発売されました。手描きアニメーションのグラフィックにリニューアルされていますが、マスターシステム版をリバースエンジニアリングしており、ボタン1つでドット版（ワイド化されている）への切り替えも可能です。

スタッフ

セガ・マスターシステム版
ディレクター: 西澤龍一
プログラマー: 栗原孝典
デザイナー: 栗原ひろみ
サウンド・コンポーザー: 坂本慎一

ゲームギア版
ディレクター、プログラマー: 西澤龍一
デザイナー: こうやまかなこ、鷲見利恵子
サウンド・コンポーザー: W.S.S. SAKAMOTO
* アシスタント・ディレクター: NAPALM WATANABE

評価

PCエンジン版『アドベンチャーアイランド』は、各ゲーム誌で評価されています。

ゲームギア版は、『ファミコン通信』のクロスレビューで23点（満40点）を獲得しています。

『モンスターワールドII ドラゴンの罠』は、アクションRPGとしての完成度が高く、多くのプレイヤーから支持されています。リメイク版も発売されており、その人気は今もなお衰えていません。

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