モンスターワールドIV

モンスターワールドIV



『モンスターワールドIV』は、1994年4月1日セガから発売されたメガドライブ用のアクションロールプレイングゲームです。勇者の少女「アーシャ」と、彼女の相棒である不思議な生き物「ペペログゥ」が、アラビアンナイトをモチーフとしたエキゾチックな世界「モンスターワールド」を舞台に、冒険を繰り広げる物語です。

概要



本作は、ウエストン開発、セガ発売による『モンスターワールドシリーズ』の第4作であり、シリーズの完結編にあたります。また、シリーズの原点である「ワンダーボーイシリーズ」の最終作でもあり、名実ともにシリーズの集大成と呼ぶにふさわしい作品です。ただし、主人公が女性であるため、タイトルには「ワンダーボーイ」の名は冠されていません。

ディレクターは、シリーズ第2作『モンスターワールドII ドラゴンの罠』(1989年)を手掛けた西澤龍一氏が担当。音楽はPCエンジンSUPER CD-ROM2用ソフト『スターパロジャー』(1992年)などを手掛けた渡辺人氏が担当しています。

『モンスターワールドIV』は、その高いゲーム性と美しいグラフィックから、発売当時から高い評価を受け、様々なゲーム機に移植されています。2008年にはWiiバーチャルコンソールで配信されたほか、2012年にはPlayStation系のゲーム機向けに「セガエイジスオンライン」版が配信されました。2019年には、セガゲームスが手掛ける復刻系ゲーム機「メガドライブ ミニ」にも、プリインストール作品の一つとして収録されています。

2021年4月22日には、リメイク版である『ワンダーボーイ アーシャ・イン・モンスターワールド』が、スタジオアートディンク(日本国外はININ Games)より発売されました。オリジナルスタッフである西澤龍一氏や大空真紀氏らが参加し、登場キャラクターのボイスをファイルーズあい氏が担当していることでも話題となりました。対応機種はNintendo SwitchPlayStation 4|PlayStation_4、Windows(Steam)です。

ゲーム内容



本作は、2D横スクロールタイプのアクションロールプレイングゲームです。プレイヤーは主人公アーシャを操作し、拠点となる町とダンジョンを行き来しながらゲームを進めていきます。町では冒険の準備やイベントの進行を行い、ダンジョン内では敵との戦闘や謎解きを通して、物語を進めていきます。

アーシャは、移動やジャンプ、ロープの昇降といった基本アクションに加え、剣による攻撃や盾による防御を行うことができます。敵との戦闘では、まれに「マジカルヒット」や「マジカルディフェンス」が発生することがあります。「マジカルヒット」はアーシャが敵に与えるダメージが増加する効果、「マジカルディフェンス」はアーシャが敵から受けるダメージを無効化する効果があります。

アーシャの耐久力は画面上部にハートで表示され、すべてのハートを失うとゲームオーバーとなります。ハートは特定の防具を装備することで最大値を増やせるほか、ダンジョンに隠された「命のしずく」を集めることでも最大値を増加させることができます。

本作には経験値やレベルアップの概念はなく、アーシャの能力強化は、敵や宝箱から入手できるお金(ゴールド)を使って、町で装備を購入することで行います。各種装備は、「剣」は攻撃力、「盾」はマジカルディフェンス発生率、「鎧(リメイク版は腕輪)」はハートの最大値にそれぞれ対応しています。

ゲームを進めていくと、アーシャの相棒となる不思議な動物「ペペログゥ」が仲間に加わります。ペペログゥは、アーシャを掴んで滑空したり、二段ジャンプを可能にしたり、スイッチを作動させたりと、様々なアクションをサポートしてくれます。ペペログゥはゲームの進行とともに成長し、できることが増えていくため、冒険には欠かせない存在となります。

ストーリー



舞台は、数々の勇者の伝説が残る地、モンスターワールド。立派な戦士になることを目指し、故郷の村を旅立った少女・アーシャは、沈黙の塔での試練を乗り越え、戦士の証となる魔法のランプを手に入れます。ランプの精の力で砂漠の王都ラパダーナに辿り着いたアーシャは、王妃プラプリル13世から国の異変の調査を依頼されます。その道中で不思議な力を持つ生物・ペペログゥが仲間に加わり、アーシャとペペログゥはモンスターワールドを守るために大冒険を繰り広げることになります。

登場人物



アーシャ
声 - ファイルーズあい(リメイク版)
エスタハーンの村に住む少女。戦士になるために旅立ち、ペペログゥと共に冒険を繰り広げる。
ペペログゥ
声 - ファイルーズあい(リメイク版)
どこからか現れた奇妙な動物。アーシャの相棒として、様々なアクションをサポートする。
プラプリル13世
声 - ファイルーズあい(リメイク版)
王都ラパダーナの王妃。アーシャに国の異変の調査を依頼する。

スタッフ



ディレクター:西澤龍一
音楽:渡辺人
アート・ディレクター:大空真紀

評価



本作は、その美しいグラフィックと魅力的なキャラクター、そして完成度の高いゲームシステムにより、多くのファンから支持されています。特に、ドット絵で表現されたアーシャやペペログゥの豊かなアニメーションは高く評価されています。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。