モンタナ (装甲巡洋艦)

USS Montana (ACR-13) の歴史

USS Montana (ACR-13) は、アメリカ海軍の装甲巡洋艦で、テネシー級に属します。この艦の名前はアメリカの州モンタナに由来しています。では、その歴史を詳しく見ていきましょう。

艦の起工から就役まで

モンタナは1905年4月29日にバージニア州ニューポート・ニューズの造船所で起工しました。1906年12月15日になると、ミニー・コンラッドによって命名され、進水します。艦は1908年7月21日にノーフォーク海軍工廠で艦長アルフレッド・レイノルズ大佐の指揮下で正式に就役しました。

就役後、モンタナは大西洋艦隊に配属され、初めは東海岸を巡航し、その後カリブ海へ向かいました。特に重要なのは、1909年にキューバから地中海への派遣です。これは、当時のトルコ革命の影響からアメリカの権益を守るための任務でした。

世界一周任務と南米訪問

1910年4月8日、モンタナはバージニア州ハンプトン・ローズを出発し、アルゼンチン建国100周年を祝うために南米を訪問しました。ウルグアイ、アルゼンチン、ブラジルを渡り歩き、6月30日には帰路に就きました。ハンプトン・ローズへの帰還は7月22日でした。

同年11月、モンタナはタフト大統領を乗せて再びチャールストンを出航し、パナマへ向かいます。こちらも一年の中での重要な任務と言えるでしょう。

大戦前の動き

1911年7月26日、モンタナは大西洋予備役艦隊に入隊し、ニューハンプシャー州のポーツマス海軍工廠でオーバーホールが行われました。この修理作業は1912年11月11日まで続きました。オーバーホール後、モンタナは再び近東へ巡航し、1913年6月に帰国しました。

第一次世界大戦が始まるまでの間、モンタナは東海岸での作戦活動や、メキシコ、キューバ、ハイチへの訓練巡航を行いました。

戦争の中での役割

アメリカが第一次世界大戦に参戦した後、モンタナは訓練巡航や物資の輸送に従事しました。1917年には巡洋艦輸送艦部隊に配属され、船団護衛任務を果たしました。さらに、海軍兵学校生の訓練艦としての役割も担いました。

戦争の終息後、モンタナは何度かヨーロッパを巡る任務を果たし、8,800名の帰還兵を輸送しました。これにより、艦の重要性が一段と増したのです。

退役とその後

モンタナは1919年8月16日にワシントン州ブレマートンに到着し、1921年2月2日に退役しました。その後、艦名はモンタナ州ミズーラに由来し、 USS Missoula (CA-13) へと改名されました。艦は重巡洋艦に艦種変更され、最終的には1930年7月15日に除籍され、1935年には廃棄されました。

このように、USS Montanaはその運命を通じて多くの歴史に名を刻み続け、最終的にはアメリカ海軍の記憶に残る艦船となったのです。

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