モントリオール大都市圏交通局

モントリオール大都市圏交通局（RTM）とは

モントリオール大都市圏交通局（Réseau de transport métropolitain、略称RTM）は、カナダ・ケベック州のモントリオールを中心とした地域における都市間公共交通機関です。Exoというブランド名で運行されており、モントリオールとその周辺地域を結ぶ重要な交通手段となっています。

歴史

1995年12月、モントリオール大都市圏の各自治体の交通機関を統合する目的で、AMT（Agence métropolitaine de transport）が設立されました。1996年には、それまでSTCUM（モントリオール公共交通局）が運行していた通勤鉄道路線と急行バス路線がAMTに移管され、運行が開始されました。これにより、モントリオール中心部から郊外のラヴァル、ローレンティッド地域、モンテレジー地域などへのアクセスが向上しました。

2017年6月1日、ケベック州のARTM設立に伴い、AMTはRTM（Réseau de transport métropolitain）へと組織改編されました。その後、2018年5月にはExoというブランド名が導入され、現在に至っています。

鉄道

RTMの鉄道網は、モントリオール中央駅、ルシアン・ラリエール駅、コート・ドゥ・リエス駅の3つの主要ターミナル駅を中心に、5つの通勤路線で構成されています。これらの路線は、かつてカナディアン・ナショナル[[鉄道]]（CN）とカナダ太平洋鉄道（CP）が運行していましたが、1980年代に一部路線が廃止されました。しかし、1996年のAMT設立により、各路線は段階的に復活し、2014年には新路線も開通しました。

現在、運行されている路線は以下の通りです。

モン・サン・イレール線: モントリオール中央駅発着
サンジェローム線: ルシアン・ラリエール駅発着（一部列車はパルク駅発着）
ヴォードゥルイユ・ハドソン線: ルシアン・ラリエール駅発着
カディアク線: ルシアン・ラリエール駅発着
マスクーシュ線: 2025年以降はコート・ドゥ・リエス駅発着

これらの路線は、平日朝夕ラッシュ時を中心に運行されており、一部路線では週末や祝日の運行はありません。マスクーシュ線の一部区間を除き、非電化区間がほとんどです。

駅と接続

RTMの各駅では、他の交通機関との乗り換えが可能です。

地下鉄: モントリオール中央駅、ルシアン・ラリエール駅、ヴァンドーム駅、パルク駅、ドゥ・ラ・コンコルド駅、ソヴェ駅
VIA[[鉄道]]、アムトラック: モントリオール中央駅、サン・ランベール駅
VIA[[鉄道]]: ドルヴァル駅、ソヴェ駅、アンジュー駅

延伸・計画路線

2020ヴィジョン計画では、以下の6路線の延伸計画が発表されています。

シャトーゲー・ボーアルノア線
ルパティグニー・ラソンプシオン線
ラ・プレリー線
シャンブリー・マリーヴィル線
ボワブリアン線
モントリオール空港線

これらの計画が実現すれば、モントリオール都市圏の交通網はさらに拡大・発展することが期待されます。

車両

RTMの列車は、プッシュプル方式で運行されており、ボンバルディア・トランスポーテーション社製の車両が中心です。かつてドゥ・モンターニュ線では、電車のMR-90が使用されていましたが、2020年12月に運行を停止しました。現在では、電化・非電化区間の両方を走行可能なデュアル・モード車のALP-45DPや、エレクトロ・モーティブ・ディーゼルのF59PH/F59PHI型機関車が使用されています。客車はボンバルディア製の二階建て車両が中心です。2024年には、中国中車唐山軌道客車の車両も導入されました。

バス

RTMでは、以下の2つの急行バス路線を運行しています。これらの路線の運営は、RTLとSTMが行っています。

Express Chevrier 90 (Express Terminus Centre-Ville 90)
Trainbus 935 (Trainbus Blainville/Centre-ville 935)

まとめ

モントリオール大都市圏交通局（RTM）は、モントリオールとその周辺地域を結ぶ重要な交通機関です。鉄道とバスを組み合わせた多角的サービスを提供しており、地域住民の生活を支える上で欠かせない存在となっています。今後の路線延伸や車両更新により、RTMは更なる発展を遂げるでしょう。

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