ヤマハ・FZ8

ヤマハFZ8/Fazer8：スポーティさと快適性を両立した800ccネイキッド

ヤマハ発動機が2010年から販売しているFZ8は、800ccの4ストロークエンジンを搭載した大型ネイキッドバイクです。高速走行性能と扱いやすさを両立させたモデルとして人気を博しました。本記事では、FZ8と、ハーフカウルを装着したFazer8の両モデルについて詳しく解説します。

軽快な走りと快適なライディングポジション

FZ8/Fazer8は、ダイヤモンド型のフレーム構造を採用することで、軽量かつ高剛性な車体を作り上げています。エンジンを車体剛性に利用することで、高い走行安定性を実現しました。デザインは、アグレッシブでマスフォワードなフォルムが特徴。西洋の鎧をイメージした、力強いデザインとなっています。

ライディングポジションは、街乗りでの快適性にも配慮されています。FZ1と比較して、シートとハンドルを後方に15mm、下方に10mm移動させることで、よりリラックスした姿勢で走行できます。長時間のライディングでも疲れにくい設計となっています。

800ccエンジンの魅力と先進技術

FZ8/Fazer8に搭載されている800ccエンジンは、YZF-R1由来の技術をベースに開発されました。実用性とスポーツ性能の両立を追求し、クランクマス、シリンダーヘッド、セラミックコンポジットシリンダーなどを新規設計。力強い加速性能とスムーズな回転フィーリングを実現しています。

大容量のエアクリーナーボックス(7.8L)には、長さの異なるファンネルを内外に配置。これにより、出力特性を最適化し、幅広い回転域で優れたパフォーマンスを発揮します。また、白金・ロジウム触媒を用いた三元触媒と、リアルタイムの燃料補正システムにより、EU3排出ガス規制をクリアしています。

高性能な足回り

足回りには、フロントにΦ43mm倒立フォーク、リアにはCFアルミダイキャスト製ロングスイングアームを採用。FZ1譲りの高性能な足回りを、低速域での扱いやすさを考慮して再調整。高い走行安定性と快適な乗り心地を両立しています。

ブレーキシステムには、住友製モノブロックブレーキキャリパーと、Φ310mmフローティングディスク(フロント)をダブルで採用。リアにはΦ267mmのシングルディスクを採用し、あらゆる状況で高い制動力を発揮します。ホイールは、軽量で高剛性の5本スポークキャストホイールです。リアホイールのサイズ変更に伴い、専用設計のホイールが採用されています。

多彩なカラーバリエーションとモデル展開

FZ8/Fazer8は、発売以来、数々のカラーバリエーションが用意されています。年式によってカラーリングは変化しており、ユーザーは自分の好みに合った一台を選ぶことができます。また、オプションとしてABS搭載モデルも用意されていました。

日本市場では、プレストコーポレーションが逆輸入車として販売を行っていました。そのため、日本国外仕様のモデルがベースとなっている点を考慮する必要があります。

Fazer8：快適性を高めたハーフカウルモデル

Fazer8は、FZ8にハーフカウルを追加したモデルです。高速走行時の風防性能を高め、長時間のライディングでも疲労を軽減します。ネイキッドモデルのFZ8とは異なる、よりツーリング寄りのモデルとなっています。Fazer8も、FZ8と同様に様々なカラーバリエーションが用意されていました。

まとめ

FZ8/Fazer8は、スポーティな走りと快適な乗り心地を両立させた、魅力的な大型バイクです。800ccエンジンがもたらす力強い加速感、そして扱いやすいハンドリングは、ライダーに大きな満足感を与えてくれます。多様なカラーバリエーションと、ABS搭載モデルの選択肢も魅力の一つと言えるでしょう。

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