ヤマハ・YZF-R25

ヤマハYZF-R25：進化を続ける250ccスポーツバイク

YZF-R25は、ヤマハ発動機がインドネシアで生産し、世界中で販売されている250ccクラスのロードスポーツバイクです。2014年の発売以来、幾度かのモデルチェンジを経て、高い人気を誇っています。本記事では、YZF-R25の歴史、特徴、ライバル車種との比較などについて詳しく解説します。

250ccスポーツバイク市場への参入

2008年、カワサキニンジャ250Rの登場により再び活気づいた日本の250ccスポーツバイク市場。ホンダCBR250R、スズキGSR250といったライバル車種がしのぎを削る中、ヤマハはYZF-R25を開発しました。2013年の東京モーターショーで発表後、2014年7月よりインドネシアで生産を開始。東南アジア市場への投入後、日本市場にも進出しました。翌年には、排気量アップ版のYZF-R3も発売。さらに、YZF-R25のエンジンをベースとしたネイキッドモデル、MT-25/MT-03もラインナップに加わりました。

モデルバリエーションと進化

YZF-R25は、これまでにいくつかのモデルチェンジを経て進化を遂げています。

RG10J (2014年-2017年): 初代モデル。YZF-R1/R6を彷彿とさせるスポーティなデザインと、扱いやすいアップライトなハンドルポジション、低めのシート高が特徴です。並列2気筒DOHCエンジンは、オフセットシリンダーを採用。最高出力は36PSを達成し、当時250ccクラスでトップクラスの出力でした。ABS仕様も設定されました。特徴的なのは、250ccエンジン特有の振動対策として、ヒールガードに穴が開けられている点です（R3には穴なし）。ヘッドライトはハロゲンバルブ、テールライトはLEDでした。メーターはアナログタコメーターと液晶ディスプレイの組み合わせでした。
RG43J (2018年-2021年): 平成28年排出ガス規制に対応するため、エンジンや排気系がアップデートされました。燃費性能の大幅な向上と、わずかな重量増加が図られました。2019年モデルでは、フロントカウル、足回り、ハンドル周りが大幅に変更されました。YZR-M1やYZF-R1を彷彿とさせるクロスレイヤード構造の新型カウル、形状変更された燃料タンク、視認性の高いフル液晶ディスプレイメーター、LEDヘッドライト（ロー・ハイビーム時両眼点灯）などが採用され、大幅な進化を遂げました。フロントフォークはφ41mm正立式からφ37mm倒立式に変更されました。
* RG74J (2022年-): 平成32年排出ガス規制に対応。前後ウィンカーをLED化、1kgの軽量化を実現。エンジン出力も向上し、トルクが増加しました。オプションでクイックシフター（アップシフトのみ）が設定されました。

ライバル車種との比較

YZF-R25は、発売当時、ライバル車種であるカワサキニンジャ250（31PS）、ホンダCBR250R（29PS）、スズキGSX250R（24PS）を凌駕する36PSの最高出力を誇りました。2017年にホンダCBR250RR（38PS）が登場するまで、250ccクラスで最強の出力モデルでした。

まとめ

YZF-R25は、スポーティなデザインと扱いやすい車体、そして高い出力性能を兼ね備えた、魅力的な250ccスポーツバイクです。モデルチェンジを重ねるごとに進化を続け、常に高い人気を保ち続けています。これから250ccバイクの購入を検討されている方は、ぜひYZF-R25も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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