ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ

ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズの歴史

ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ（UIP）は、パラマウント・ピクチャーズとユニバーサル・ピクチャーズの共同出資によって1981年に設立されました。UIPは、特にアメリカやカナダ以外での映画配給に特化しており、映画業界において重要な役割を果たしています。設立当初は、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー（MGM）も参加していましたが、2001年にはMGMがUIPから離脱。これにより、その後の配給権は20世紀フォックスに移行しました。さらに、2005年までの間にはドリームワークスの映画も配給しており、幅広いラインナップを持っていました。

過去と現在の組織体制

UIPは、設立から現在に至るまで、いくつかの組織改編を経ています。2002年、2007年、2021年にはそれぞれの国際的な展開を見直し、パラマウント・ピクチャーズとユニバーサル・ピクチャーズは独自の配給システムを築くことが決定しました。これにより、各社は自らの映画の配給を強化する方針を採ることとなりました。

シネマ・インターナショナル・コーポレーションの設立

UIPの起源は、1970年に設立されたシネマ・インターナショナル・コーポレーションに遡ります。この会社は、当時ユニバーサル・ピクチャーズ、パラマウント・ピクチャーズ、MGMの作品を北米以外の地域で配給するために設立されました。しかし、1981年にMGMとユナイテッド・アーティスツが合併したことを受けて、シネマ・インターナショナル・コーポレーションはUIPに改組されました。

日本における展開

日本市場においても、UIPは重要な存在でした。現地法人のユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ・ファー・イーストが、パラマウント、ユニバーサル、ドリームワークスの作品を取り扱いました。特に1989年には、興行収入が約400億円に達し、日本の映画業界でもトップの地位を確立しました。しかし、2004年に角川エンタテインメントがドリームワークス映画の配給権を獲得したことで、UIPはその配給から外れることとなりました。

その後、2005年にはUIPのグローバルな事業再編が発表され、2007年にはユニバーサル作品が東宝グループの東宝東和で配給されることが決まりました。また、同年にはパラマウントも独自に日本市場での配給体制を強化。これにより、UIPの日本支社は解散し、その役割を新たな配給会社が引き継ぎました。

まとめ

ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズは、その長い歴史を通じて多くの変遷を経てきました。設立当初の合弁企業としての役割から、映画配給の巨頭としての独自の展開を続けており、特に国際的な映画ビジネスにおける重要な位置を占めています。今後も映画業界に与える影響は大きいと期待されており、次世代の映画配給のあり方を模索し続けることでしょう。

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