パラマウント・ピクチャーズ

パラマウント・ピクチャーズ・コーポレーション

パラマウント・ピクチャーズ・コーポレーションは、アメリカの映画とテレビ番組の制作および配給を手掛ける企業で、親会社はパラマウント・グローバルです。1912年に設立され、世界で5番目に古い映画スタジオであり、アメリカ国内では2番目に古いスタジオとして知られています。設立から100年以上の歴史を持つ本社は、ハリウッドのメルローズ通り5555番地に位置しています。

歴史

パラマウントは、その起源を映画プロデューサーのアドルフ・ズコールが設立した「フェーマス・プレイヤーズ」に遡ります。ズコールは、さまざまな舞台俳優たちを映画に起用し、多くのヒット作を生み出しました。1916年には他の映画製作会社と合併し、当初の名称を「フェイマス・プレイヤーズ・ラスキー・スタジオ」と改称。1927年には「パラマウント」という社名に変更しました。

1930年代にかけて、パラマウントはアメリカの映画業界で大手メジャーとしての地位を確立。特にズコールは劇場の買収を進め、製作、配給、興行の垂直統合を達成しました。これにより映画界におけるスターシステムを確立し、サイレント映画時代からのリーダー的存在となりました。しかし、大恐慌の影響で1933年には破産を宣告され、その後1935年に再建を果たします。

1966年にガルフ＆ウェスタンの傘下となり、1994年にはバイアコムに買収され、現在のパラマウント・グローバルが形成されました。1950年代には、ワイドスクリーンのビスタビジョンを独自に開発し、映画制作の技術革新に貢献したことでも知られています。

オープニングロゴ

歴史的なロゴとして知られるピラミッド型のパラマウント山のロゴは、同社のアイデンティティの象徴です。それは、1924年から使用されており、現存するハリウッドの映画ロゴの中では最古のものです。初期のロゴは24個の星を描いていましたが、その後、数回の変更を経て、今日のデザインへと進化してきました。特に、アドルフ・ズコールが落書きした山が元となっているという伝説があります。

パラマウント訴訟

1948年の「パラマウント訴訟」は、アメリカ映画史において重要な出来事となりました。映画製作会社が製作、配給、興行の全てを自社で賄い、映画市場を独占的に支配していたことが問題視され、独占禁止法に基づく訴訟が提起されました。この訴訟により、映画スタジオは自社で保有していた劇場を手放すことになり、映画業界の構造が大きく変化しました。

日本における展開

日本でもパラマウントは長い歴史を有し、1922年に初代の日本支社が設立されました。その後、何度かの組織変更を経て、2001年に正式に日本法人が設立。現在も映画配給やホームエンタテインメント事業を展開しています。特に、アメリカの人気作品の多くが日本でも流通しており、多くの人々に親しまれています。

結論

パラマウント・ピクチャーズ・コーポレーションは、100年以上の歴史を有し、数々の名作を世に送り出してきた映画スタジオです。その革新性や影響力は、アメリカの映画業界だけでなく、世界中の映画文化に深く根ざしています。

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