ユニオン駅 (シカゴ)

ユニオン駅 (Union Station)の概要

アメリカ合衆国シカゴに位置するユニオン駅は、重要な鉄道ターミナルとして多くの人々に利用されています。すべての長距離列車がここを発着し、ダウンタウンのシカゴ川の西側に広がるこの駅の総面積は約9.5街区にも及びます。主な建物を除いて、そのほとんどの施設は地下にあります。また、アムトラックの子会社であるChicago Union Station Companyがこの駅を所有しています。

歴史

ユニオン駅の歴史は1860年代にさかのぼります。鉄道が初めてシカゴに敷設されたのは1848年のことで、シカゴは国家の主要な鉄道の接続ポイントとなりました。しかし、当時は各鉄道会社が独自のターミナルを持っていたため、乗客は不便な利用を強いられていました。これを改善するために、1874年には鉄道業者5社が協力してユニオン駅の建設に合意し、1881年に駅が完成します。しかし、当初は一部の鉄道会社がこの駅を利用しなかったため、望ましい利便性は確保されませんでした。

1913年にChicago Union Station Companyが設立され、駅の拡張及び新しい駅舎の建設が始まります。戦争などの影響で工事は中断しましたが、1925年に新駅が供用を開始し、第二次世界大戦中には一日に300本以上の列車が発着する繁忙期を迎えました。その後、1971年にアムトラックが発足すると、シカゴの長距離列車のほとんどがこの駅を利用するようになりました。

構造

ユニオン駅は独特な地下構造を持ち、プラットフォームとコンコースがすべて地下に整備されています。このため、乗換えが非常にスムーズです。北側のプラットフォームではアムトラックのハイアワーサ線を含む数路線が利用されており、南側のプラットフォームにはその他の路線が発着します。各プラットホーム間の移動は階段を使わずにでき、利便性が高いのが特徴です。

駅舎内にはフードコートやショップがあり、24時間楽しめる食事と商品の購入が可能です。コンコースは、新古典主義スタイルの優雅なデザインで知られています。

グレート・ホール

ユニオン駅の大待合室、グレート・ホールは、ボザール様式の壮大な建築で知られています。このスペースは、34メートルの天井高を持ち、アーチ型の天井や美しい彫像があり、米国の公共空間の名作として評価されています。映画『アンタッチャブル』や『ベスト・フレンズ・ウェディング』の撮影に利用されたことでも有名です。

乗り入れ路線

ユニオン駅では、アムトラックやメトラなど多くの路線が利用されています。中西部や南部方面への接続が充実しており、シカゴへのアクセスが非常に便利です。この駅は、地域交通にも重要な役割を果たしており、地方との結びつきも強いです。

アクセス

ユニオン駅へのアクセスは非常に便利ですが、地下鉄への直接の接続はありません。周辺のバス路線が充実しており、地域を広くカバーしています。さらに、タクシーや長距離バスも利用可能で、特に空港へのアクセスも改善されています。

まとめ

ユニオン駅は観光スポットとしての魅力も持つほか、歴史的重要性も兼ね備えた場所です。アクセスの良さと美しい建築を生かして、訪れる人々に多くの便利を提供しています。シカゴを訪れる際には、ぜひとも足を運びたい場所の一つです。

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