ユーイング (企業)

株式会社ユーイング

株式会社ユーイング（U-ING Co., Ltd.）は、日本の電気機器メーカーとして活動していましたが、すでにその歴史に幕を下ろしています。最終的な本社は大阪府大阪市中央区に置かれ、主に家庭向けの電気機器の製造と販売を事業の柱としていました。企業の終焉は2021年であり、現在は法人格も消滅しています。

沿革と名称の変遷

この企業の起源は、1966年（昭和41年）に設立された森田電工株式会社にあります。設立には、森田綿業株式会社と三洋電機株式会社が合弁という形で関わりました。長年にわたり「森田電工」として事業を展開し、かつて家庭用電化製品のブランド名として広く知られた「MORITA（モリタ）」は、この創業時の社名に由来しています。消防車や関連機器を手がける株式会社モリタとは、名称が似ていますが、両社間には一切の資本的あるいは人的な関係はありません。

事業の継続の中で、経営体制に変化が訪れます。2006年（平成18年）には、株式会社ユーテックに営業権を譲渡することとなり、これを機にユーテックグループの一員として再出発を切りました。この組織再編に伴い、本社も大阪市浪速区へと移転しています。さらに4年後の2010年（平成22年）、会社名は森田電工株式会社から株式会社ユーイングへと正式に変更されました。その後、2016年（平成28年）5月には、再び本社所在地を大阪市中央区へ移しています。

事業内容と理念

株式会社ユーイングが手がけていたのは、私たちの日常生活に密着した様々な電気機器です。扇風機や電気ストーブといった季節家電、電気毛布やホットカーペットなどの暖房器具、そして調理家電や除湿機など、多岐にわたる製品を提供していました。かつての「MORITA」ブランド時代から、消費者にとって身近で手頃な価格の製品を供給することで、多くの家庭で親しまれていました。企業としては、「It's for you. ユーイングはあなたのために」というコーポレートアイデンティティ（CI）を掲げ、顧客のニーズに応える製品開発やサービス提供を目指していたと言えます。

事業の終結

長年にわたり日本の家庭用電気機器市場で活動してきた株式会社ユーイングですが、残念ながらその歩みを止めることとなりました。2021年（令和3年）2月28日をもって、全ての事業を廃止しました。さらに、事業廃止から間もない同年9月14日には、法人としての存在も法的に消滅しました。これにより、株式会社ユーイングは完全に姿を消しました。

株式会社ユーイングの沿革（要約）

1966年（昭和41年）：森田綿業と三洋電機の合弁により、森田電工株式会社として設立。
1974年（昭和49年）：自社ブランド製品の製造・国内販売を開始。
1994年（平成6年）：中国上海に営業所を開設し、中国での事業活動を開始。
2006年（平成18年）：ユーテック株式会社に営業権を譲渡し、ユーテックグループの一員となる。本社を大阪市浪速区に移転。
2010年（平成22年）：株式会社ユーイングに商号を変更。
2016年（平成28年）5月：本社を大阪市中央区へ移転。
2021年（令和3年）2月28日：廃業。
2021年（令和3年）9月14日：法人格が消滅。

もう一度検索