ユーメックス

株式会社ユーメックス（Youmex Co.）について

株式会社ユーメックスは、1985年から1998年までの間、日本のアニメやゲーム、声優に関するレコードや映像ソフトを専門に扱った会社です。この会社は、東芝EMI（現在のユニバーサル ミュージック ジャパン）のグループとして設立され、その英語表記は「YOUMEX」となっています。

ユーメックスの設立と沿革

ユーメックスは1985年に設立されましたが、その背景には当時の大手レコード会社である東芝EMIのアニメ関連事業への関心の薄さがありました。多くの同業他社が自社内にアニメ部門を持つ中、東芝EMIは専門の子会社を設立し、製作を外部に委託する方針を採っていました。このような状況の中、アニメレーベル「スターチャイルド」を成功に導いた藤田純二が、ほとんどのスタッフと共に東芝EMIの支援を受けてユーメックスを立ち上げ、社長に就任しました。

ユーメックスは「FUTURE LAND」や「YOUMEX」といったレーベルを展開し、1990年には従業員が6名という小規模な会社ながらも、アニメ業界において多くの話題作を手掛けました。特に人気作『ふしぎの海のナディア』をはじめ、1990年代前半には多くの声優関連のCDやアニメラジオ番組を制作し、さまざまなOVA映像ソフトも制作しました。

しかし、1998年末にはユーメックスはその活動を停止し、組織を解散することとなりました。解散後の1998年には東芝グループ内で新たに「東芝デジタルフロンティア」という映像ソフト制作会社が設立され、2003年にはそのグループがアミューズピクチャーズを子会社化。さらには東芝エンタテインメント株式会社への商号変更を経て、最終的には2007年には博報堂DYメディアパートナーズに売却されました。

社名の由来

ユーメックスの社名には意味があります。「YOU, MAKE, X, YUME」という造語であり、これには「あなたが作る未知・無限大の夢」という捉えられ方がしています。つまり、個々のクリエイターが無限の可能性を持ち、より素晴らしい作品を作り上げるという願いが込められています。

主な担当作品

ユーメックスはさまざまなアニメ作品および特撮作品を担当しました。アニメの代表作には、以下のようなものがあります:

• - 超音戦士ボーグマン
• - ふしぎの海のナディア
• - 紅いハヤテ
• - きまぐれオレンジ☆ロード
• - 戦え!!イクサー1
• - バブルガムクライシス

これらの作品は、多くのファンに愛され、アニメーションの歴史の中でも特に印象深い作品群として知られています。また、特撮作品としては「電脳警察サイバーコップ」や「ウルトラマンダイナ」なども手掛けました。

さらに、ユーメックスは数多くのラジオ番組も提供しており、アニメ関連の情報や声優の活動を広める役割も果たしました。これらの番組は、ファンにとって貴重な情報源となっただけでなく、アーティストとしての声優の魅力も引き出す重要なプラットフォームとなりました。

結論

ユーメックスは日本のアニメ業界において重要な役割を担っていた会社であり、声優やアニメ関連の文化を支え、発展に寄与しました。わずか13年の活動期間でしたが、その間に生み出された作品は日本のアニメ史に名を刻んでおり、今でも多くの人々に影響を与えています。

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