第3回
ユーロビジョン・ソング・コンテストは、
1958年3月12日水曜日に
オランダの
北ホラント州ヒルフェルスムにあるAVROスタジオで開催されました。
概要
この回の製作は、NTS
オランダ・テレビ・サービス(現在のNOS
オランダ放送協会)が担当しました。プレゼンターはハニー・リップスが務め、
オランダ語に加えて
英語と
フランス語も使用しました。
参加国
出場国は10か国、放送ネットワークは11社でした。スウェーデンが新規参入し、スウェーデン・ラジオ・テレビが放送を開始しました。一方、イギリスはエントリー期限に間に合わず、2回目の欠場となり、
英国放送協会(BBC)は放送も中止しました。これにより、1956年と同様に
英語の楽曲がないコンテストとなりました。
参加放送局は以下の通りです。
(3) NTS オランダ・テレビ協会
(1) SR スウェーデン放送
(2) SR デンマーク国営放送
(2)
オーストリア放送協会
(3) ドイツ公共放送連盟 (ドイツTV1)
(3) NIR ベルギー国営放送協会
オランダ語放送
INR ベルギー国営放送協会フランス語放送
(3) CLT テレ・ルクセンブルク
(3) RTF フランス国営放送
(3)
スイス放送協会 (tsr
テレヴィジオン・スイス・ロマンド, DSR シュヴァイツアー放送テレビ)
* (3)
イタリア放送協会 (国民テレビ)
※( )内の数字は出場回数
通信障害と「ヴォラーレ」
この大会では、通信障害が発生しました。トップバッターであった
イタリアの
ドメニコ・モドゥーニョの楽曲「ヴォラーレ」が、一部の国で中継することができませんでした。そのため、モドゥーニョはすべての出場者の後に、もう一度歌い直すことになりました。
結果として
サンレモ音楽祭との二冠優勝は逃したものの、「ヴォラーレ」は世界中で話題となり、
イタリア国内で80万枚、アメリカでも200万枚を売り上げました。ビルボード・ホット100では、8月18日から5週間連続で首位を獲得する大ヒットとなりました。
投票方式
前年と同様に、各国審査員は各10名で構成され、1人1票を投じました。集計結果は国際電話で伝えられました。この大会から、投票状況が公正に行われていることを視聴者に見せるために、スコアボード・パネル(得点掲示板)が登場し、プレゼンターは各国からの報告数を復唱しながら加算しました。
結果
優勝はフランスのアンドレ・クラヴォーでした。フランスは、
オランダを除くすべての国から投票を得ました。特にデンマークからは9票、オーストリアからは7票、
イタリアからは6票を獲得しました。
その他
各曲の歌詞については、
英語版・
フランス語版のWikipedia記事を参照してください。
この大会は、通信障害や「ヴォラーレ」の世界的ヒットなど、様々な出来事があったことで記憶されています。