ユーロビジョン・ソング・コンテスト1960

ユーロビジョン・ソング・コンテスト1960：第5回大会の全貌

[1960年]]3月29日、イギリス・ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールを舞台に、第5回ユーロビジョン・ソング・コンテストが開催されました。[[英国放送協会]の製作、ケイティ・ボイルのプレゼンテーションで、ヨーロッパ各国からの参加者と観客を魅了しました。各国の言語を用いた曲目紹介も、国際色豊かな大会を象徴していました。

イギリス開催の背景

通常、前年の優勝国が次回の開催国となるユーロビジョン。しかし、1959年の優勝国オランダは、過去に開催経験があることと資金的な負担を理由に開催を辞退しました。その結果、前年2位だったイギリスが繰り上げでホスト国を務めることになったのです。

参加国とネットワーク

この大会には、13ヶ国が参加し、15社の放送ネットワークを通じてその模様が届けられました。特に、ノルウェーが初めて参加し、NRKノルウェー放送協会が放送を開始したことは、ユーロビジョンの国際的な広がりを示す出来事でした。フィンランドは代表を送らなかったものの、YLEフィンランド国営放送が放送を開始しています。

音楽監督

音楽監督はエリック・ロビンソンが務めました。彼はイギリスとルクセンブルク代表の伴奏を指揮したほか、幕間の演奏も担当し、大会を音楽的に支えました。フランスは前年に引き続きフランク・プゥルセル、モナコはレイモン・ルフェーブルが担当しました。

投票方式

投票方法は前年と同様、各国審査員が各10名で、1人1票を投じる方式でした。国際電話を通じて伝えられた投票数は、スコアボード・パネルに表示され、視聴者もリアルタイムで結果を把握できました。ただし、モナコの投票報告に不手際があり、修正のためにオーストリアの発表が遅れるというハプニングも発生しました。

大会結果

フランス代表ジャクリーヌ・ボワイエが歌う「トム・ピリビ」が優勝を果たしました。この曲は、イタリアを除く全ての国から投票を得ており、その人気の高さが伺えます。その後、「トム・ピリビ」は英語版、ドイツ語版もリリースされ、ヨーロッパ中で大ヒットしました。さらに、翌年には日本語詞がつけられ、NHK「みんなのうた」で紹介されたため、日本でも広く知られるようになりました。前年の優勝者から優勝トロフィーを手渡すセレモニーは、ユーロビジョンの伝統となっています。

まとめ

ユーロビジョン・ソング・コンテスト1960は、様々なドラマと音楽に彩られた大会でした。イギリスの開催、ノルウェーの初参加、そしてフランスの「トム・ピリビ」の世界的ヒットは、ユーロビジョンが単なる音楽コンテスト以上の、文化的な架け橋としての役割を果たしていることを示しています。

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