ユーロビジョン・ソング・コンテスト1965

ユーロビジョン・ソング・コンテスト1965：第10回の歴史

1965年3月20日、第10回ユーロビジョン・ソング・コンテストがイタリア・ナポリのRAIコンサートホールで開催されました。司会はタレントのレナータ・マウロが務め、イタリア語、英語、フランス語で曲を紹介しました。音楽監督はジャンニ・フェッリオが担当し、イタリア、オーストリア、アイルランドの指揮も兼任。フランスはフランク・プゥルセルが7年連続で指揮を務めました。幕間には、クラシック・テノール歌手のマリオ・デル・モナコがイタリア民謡を披露。1時間38分の放送は、RAIイタリア放送協会によって制作されました。

参加国と放送ネットワーク

アイルランドが新たに加わり、RTEアイルランド放送協会が初めて放送を開始。参加国は18ヶ国に拡大しました。また、インターヴィジョン(OIRT)を通じて、未参加の東欧諸国でもダイジェスト版が放送されるようになりました。

自国語以外の歌唱問題

スウェーデン代表のイングヴァル・ヴィクセルが英語で歌唱したことが議論を呼び、翌年からは自国語での歌唱が義務付けられることになりました。

ゲンスブール騒動

ルクセンブルク代表のフランス・ギャルのリハーサル中、オーケストラの団員がセルジュ・ゲンスブールの態度に不満を抱き、足を踏み鳴らしたり、野次を飛ばす騒動が発生。ゲンスブールも激怒し、ルクセンブルク代表の撤退を示唆する事態に発展しましたが、最終的には彼が折れて撤退は回避されました。しかし、この騒動によりフランス・ギャルは精神的に不安定な状態で本番に臨むことになりました。

投票方式

投票方式は前年と同様で、各国の審査員20名がそれぞれ9点を持ち、お気に入りの3曲に配分する方式でした。配分方法は5-3-1、6-3-0、9-0-0のいずれでも可能で、各放送局はその得点を集計し、上位3曲に5点、3点、1点をそれぞれ与えました。

結果

ルクセンブルク代表のフランス・ギャルが「夢見るシャンソン人形」で優勝。マリオ・デル＝モナコから金メダルが授与されました。この曲はイタリア語版、ドイツ語版、日本語版も録音・発売され、世界的な大ヒットとなりました。後の特別番組では、歴代ベスト出品作品の14位に選ばれています。一方、ドイツ、スペイン、ベルギー、フィンランドは無得点に終わりました。

マージョリー・ノエルの「そよ風にのって」(Dans le meme wagon)は、日本と韓国で有名ですが、「慕情の季節」はそのB面として発売されました。

各曲の歌詞は、Diggiloo Thrushを参照してください。

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