ユーロビジョン・ソング・コンテスト2007

ユーロビジョン・ソング・コンテスト2007：ヘルシンキ大会

ユーロビジョン・ソング・コンテスト2007（第52回）は、フィンランド代表のローディが前年優勝したことを受け、フィンランドの首都ヘルシンキで開催されました。会場は1万人を収容するハートウォールアリーナ。フィンランドでのユーロビジョン開催は史上初であり、国家的なイベントとして大きな注目を集めました。

大会の概要

準決勝: 2007年5月10日
決勝: 2007年5月12日
開催地: ヘルシンキ（フィンランド）
プレゼンター: ヤーナ・ペルコネン、ミッコ・レッピランピ
参加国数: 42ヶ国（史上最多）

大会予算は13百万ユーロ。開催地候補には、ヘルシンキの他にエスポー、トゥルク、タンペレが挙がっていました。プレゼンターはヤーナ・ペルコネンとミッコ・レッピランピが務め、クリッセ・サルミネンが楽屋レポーターを担当しました。

前年のローディの優勝を受け、ロック系の楽曲が増加したのも今大会の特徴です。これは、それまでのユーロビジョンの主流であったキャンディ・ポップや歌謡曲とは異なる傾向でした。

そして、優勝したのは独立後初参加のセルビア代表、マリヤ・シェリフォヴィッチでした。

視覚デザイン

公式ロゴは、2004年大会以降使用されているハート型の中にフィンランド国旗を配したもの。公式テーマは「True Fantasy」で、フィンランドの多様性を表現しています。

視覚デザインは「Dog Design」が担当し、カンテレを模したステージや、万華鏡のような模様が特徴的でした。ポストカード（各国のパフォーマンス前に流れる短いビデオ）は、フィンランド各地の風景を撮影したものでした。

大会の形式

準決勝と決勝での登場順は、ワイルドカードによって一部の国が自ら選択できました。準決勝ではオーストリア、アンドラ、トルコ、スロヴェニア、ラトビアが、決勝ではアルメニア、ウクライナ、ドイツが登場順を決定しています。

投票時間枠が拡大され、テレボーティングの時間中に全参加曲のハイライトが2回表示されるようになりました。決勝では、各国の得点発表で1点から7点が自動表示、8点、10点、12点のみが読み上げられました。また、優勝者にはヨーロッパ各地でのプロモーション・ツアーが贈られました。

参加国と放送

欧州放送連合（EBU）加盟局のみが参加可能で、今大会では史上最多の42ヶ国が参加しました。チェコ、セルビア、モンテネグロ、グルジアが初参加しています。モナコは不参加となりました。

オーストラリアでは、スペシャル・ブロードキャスティング・サービス（SBS）が準決勝と決勝を放送。アゼルバイジャンは参加を希望したものの、EBU加盟が認められず、İctimai Televisionがコメンテーターを派遣しました。イタリアでは、独立系チャンネルが大会を放送しました。

ハイビジョン放送

ユーロビジョン・ソング・コンテスト史上初めて、ハイビジョン放送が行われました。フィンランド国営放送が1080iのハイビジョン映像と5.1チャンネル・サラウンド音声で放送。イギリス放送協会（BBC）やスウェーデン・テレビもハイビジョン中継を実施しました。

結果

準決勝を経て、決勝には「Big 4」（フランス、ドイツ、スペイン、イギリス）、前年上位10ヶ国、そして準決勝通過国が進出。セルビアのマリヤ・シェリフォヴィッチが優勝を果たしました。

大会のハイライト

フィンランド初のユーロビジョン開催
史上最多の42ヶ国が参加
ロック系の楽曲の増加
セルビアが初優勝
初のハイビジョン放送

ユーロビジョン・ソング・コンテスト2007は、フィンランドの文化と多様性を世界に発信する、記憶に残る大会となりました。

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