ユー・アンド・アイ (レディー・ガガの曲)

「ユー・アンド・アイ」（Yoü and I）は、レディー・ガガが2011年8月23日にリリースした楽曲で、彼女の2枚目のスタジオアルバム『ボーン・ディス・ウェイ』からの4枚目のシングルとして発表されました。

背景

これまでシンセサイザーを多用したダンスミュージックが主流だったガガにとって、この曲は11枚目のシングルにして初のロックナンバーとなりました。クイーンのギタリスト、ブライアン・メイがギターとバックコーラスで参加しており、彼の作曲による代表曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」の足踏みリズムがサンプリングされている点も特徴です。ガガはこの曲を非常に気に入っており、2010年10月には米テレビ番組「トゥデイ」でアルバムに先駆けて生演奏を披露しました。そのため、この曲は実質的に『ボーン・ディス・ウェイ』から最も早く公開された楽曲と言えます。この曲はガガの故郷であるアメリカ合衆国ネブラスカ州出身の元恋人男性について歌ったもので、ガガ自身は「自分にとって大切なもの」と位置付ける一方で、「元恋人を思い出して悲しくなる」とも語っています。2011年6月にガガが来日した際には、テレビ番組「SMAP×SMAP」で歌詞の一部を「JAPAN」「TOKYO」に変えて歌唱しました。

プロモーションビデオ

ネブラスカ州で撮影されたプロモーションビデオは、非常にプライベートな内容を含んでいます。ガガ自身は「このビデオは何かの答えを示しているのではなく、疑問だらけのビデオなのです」と語っています。

ビデオは、ストーリーの各シーンを断片的に繋ぎ合わせた構成となっています。物語は、小屋の中でマーメイドの姿をしたガガと恋人の男性が愛し合う場面から始まります。恋人はガガを人間にするために、彼女を謎の装置に縛り付けたり、液体の入った水槽に沈めたりします。その後、人間の体を手に入れたガガはベッドから起き上がり、慣れない足でヒールを履き、傷だらけになりながらも、ニューヨークから恋人に会うためにネブラスカまで歩いていきます。道の途中、アイスクリームトラックの前でガガがアイスを落とし、店主の中年男性に笑われるというシーンがあります。ガガはこれについて「幼少期に体験した忘れられない辛い思い出」であると語り、人生の道のりが決して平坦ではないことを示唆しています。最後は、ウェディング姿のガガと恋人が結婚する場面で幕を閉じます。

ビデオの中では、トウモロコシ畑の中でピアノを弾く幼少期のガガや、ガガの心の中にいるもう一人の自分である男性ジョー・カルデローネが登場します。この2人がキスをするシーンには、「自分自身を愛して」というメッセージが込められています。

ガガはこのビデオを自身のTwitterの1000ツイート目に公開しました。また、この楽曲のファッションフィルムが5つ制作されています。

チャート功績

アメリカでは最高6位を記録し、これにより全米トップ10記録を11作連続で達成しました。その他、ニュージーランドで5位、オーストリアと日本で8位、カナダで10位を獲得するなど、世界的にヒットしました。

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