ヨアニナ

ヨアニナ：歴史と文化が息づく湖畔の都市

ヨアニナは、ギリシャ共和国のイピロス地方に位置する都市であり、イピロス地方の首府として知られています。都市はパンヴォティス湖の西岸に位置し、その美しい景観は訪れる人々を魅了します。

名称の由来

ヨアニナは、イオアニナ、ヤニナ、ヤネナなど、様々な名称で呼ばれてきました。その名前の由来は、6世紀に東ローマ皇帝ユスティニアヌス大帝によって建設された際に、「ヨハネの町」という意味で名付けられたという説があります。

歴史

ヨアニナの歴史は古く、旧石器時代から人類の存在が確認されています。古代には東ローマ帝国の都市として発展し、中世にはブルガリア帝国やセルビア王国の支配下に入るなど、様々な変遷を辿りました。

アリー・パシャの時代

18世紀末から19世紀初頭にかけて、ヨアニナはアリー・パシャの統治下で経済・文化が大きく発展しました。アリー・パシャはアルバニア人の領主であり、その宮廷には多くの文化人が集まりました。しかし、ギリシャ独立戦争が始まると、アリー・パシャはオスマン帝国に反逆し、最終的には暗殺されました。

近現代

1913年、ヨアニナはバルカン戦争の結果、ギリシャに編入されました。第二次世界大戦中にはナチス・ドイツによるユダヤ人迫害が行われ、多くのユダヤ人が命を落としました。

観光

ヨアニナには、パンヴォティス湖に浮かぶ小島や、アリー・パシャが暗殺された修道院など、多くの観光スポットがあります。また、銀細工の店が数多くあり、伝統的な工芸品を見ることができます。

パンヴォティス湖の島

パンヴォティス湖に浮かぶ島は、ヨアニナの観光名所の一つです。島へはモーターボートでアクセスでき、アリー・パシャが殺害されたモニ・パンテレイモノス修道院や、土産物屋、教会などがあります。

ヨアニナ城

ヨアニナの旧市街には、東ローマ帝国時代に築かれた城壁が残っています。城内にはアスラン・パシャのモスクがあり、市歴史博物館として公開されています。

銀細工

ヨアニナは、ギリシャの中でも銀細工が有名な都市です。宝石や装飾品、食器など、様々な銀製品が販売されています。

経済と産業

ヨアニナは、フェタチーズの生産地として知られています。また、ザゴリの湧水も有名で、ギリシャ全土で販売されています。銀細工もヨアニナの重要な産業の一つです。

教育

ヨアニナにはヨアニナ大学があり、多くの学生が学んでいます。ヨアニナ大学は、町の南5kmに位置し、17の学部と約20,000人の学生を抱えています。

交通

ヨアニナにはヨアニナ空港があり、アテネやその他の都市とを結んでいます。また、エグナティア高速道路が市内を通っており、陸路でのアクセスも便利です。

ヨアニナは、豊かな歴史と文化、美しい自然が調和した魅力的な都市です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。

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