ライアン・クロッティ

ライアン・クロッティ（Ryan Crotty）は、1988年9月23日にニュージーランドのネルソンで生まれたラグビーユニオン選手です。主にセンター（CTB）のポジションでプレーし、身長は181cm、体重は94kgです。チーム内では「Crotts」というニックネームで呼ばれています。

彼のラグビーキャリアは、地元のシャーリーボーイズ高校を卒業後、国内州代表レベルのカンタベリーで始まりました。その後、世界最高峰のクラブリーグの一つであるスーパーラグビーに参戦するクルセイダーズに加入しました。クルセイダーズでは長年にわたり主力選手として活躍し、数々のタイトル獲得に貢献しました。堅実なプレーと経験で、チームの信頼を得ていました。

2019年には、日本のラグビーリーグであるトップリーグ（現在のリーグワン）への挑戦を決意し、クボタスピアーズ（現・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ）に加わりました。日本でのデビューは、2020年1月12日に行われたトップリーグ開幕節のパナソニック ワイルドナイツ戦でした。この試合に先発出場し、日本のファンにそのプレーを披露しました。クボタスピアーズでの期間も、彼のキャリアにおける重要な一章となりました。

日本でのプレーを終えた後、2023年には古巣であるニュージーランドのクルセイダーズに再び加入しました。現在は再びスーパーラグビーの舞台で、長年の経験と高いスキルを活かし、チームを牽引する役割を担っています。

国際舞台においても、ライアン・クロッティは輝かしい足跡を残しています。若い頃にはU20ニュージーランド代表に選ばれており、将来を嘱望されていました。また、歴史ある招待チームであるバーバリアンズにも選出された経験があります。

そして、ラグビー界で最も権威あるナショナルチームの一つであるニュージーランド代表、「オールブラックス」の一員としても活躍しました。2020年2月時点で、テストマッチ通算48キャップを記録しています。オールブラックスのミッドフィルダーとして、彼の冷静な試合運び、的確な判断、そして粘り強いディフェンスはチームにとって不可欠な要素でした。キャリアのハイライトの一つとして、2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップにニュージーランド代表メンバーとして選出され、世界の強豪を相手にプレーしました。ワールドカップでの経験は、彼の選手としての幅をさらに広げました。

センタープレイヤーとして、ライアン・クロッティはアタックの起点を作る能力と、ディフェンスラインを組織する能力に長けています。彼のパススキルやボールキャリーは攻撃にリズムをもたらし、一方、強力なタックルとポジショニングは相手のアタックを効果的に阻止します。長年のトップレベルでの経験から培われたリーダーシップと戦術理解力も彼の大きな強みです。

ニュージーランドの州代表、スーパーラグビー、日本リーグ、そして世界のオールブラックスとして、長きにわたり第一線で活躍してきたライアン・クロッティは、CTBとしてその実力を世界に示してきた選手です。クルセイダーズへの復帰後も、その経験とスキルでチームに貢献し続けています。

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