ライアン・マドソン

ライアン・マドソン：剛腕と技巧を兼ね備えたリリーバーの軌跡

ライアン・マイケル・マドソン（Ryan Michael Madson）は、1980年生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の元プロ野球選手。右投左打の投手として、主にMLBで活躍しました。

プロ入りとフィリーズ時代

1998年のMLBドラフト9巡目でフィラデルフィア・フィリーズから指名されプロ入り。マイナーリーグで着実に成長を遂げ、2003年にメジャーデビューを果たします。2004年には19試合連続無失点を記録するなど、リリーフとして頭角を現しました。

2005年にはチーム最多の78試合に登板。2006年には先発に挑戦するも、リリーフに再転向。2007年以降は、フィリーズの中継ぎエースとして安定した成績を残し、チームの躍進に大きく貢献しました。2008年には76試合に登板、2009年には3年総額1200万ドルの契約を結び、チーム最多の79試合に登板しました。

2011年にはクローザーを任され32セーブを記録しましたが、オフにFAとなりました。

苦難の時期と復活

2012年にはシンシナティ・レッズと契約するも、右肘の故障でトミー・ジョン手術を受け、シーズンを棒に振ります。その後、ロサンゼルス・エンゼルスでも故障に苦しみ、2014年はどの球団にも所属できず、苦難の時期を過ごしました。

しかし、2015年にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結び、見事復活。68試合に登板し、防御率2.13と自己最高の成績を記録し、完全復活をアピールしました。

その後

2015年オフにオークランド・アスレチックスと3年2200万ドルの契約を結び、2016年にはクローザーとして30セーブを挙げました。2017年にはワシントン・ナショナルズへ移籍し、移籍後は20試合に登板し、3勝1セーブ・防御率1.37を記録しました。2018年にはロサンゼルス・ドジャースへ移籍し、同年FAとなりました。

投球スタイル

身長198cmの長身から投げ下ろされる、ほぼ真上からのオーバーハンドが特徴。平均球速152km/hのフォーシーム、平均149km/hのツーシーム、平均145km/hのカッターに加え、最大の武器である平均134km/hのチェンジアップを駆使しました。特にチェンジアップの精度は高く、空振り率が高く、被打率も低いのが特徴です。

詳細情報

ワールドシリーズ優勝：2回（2008年、2015年）
ワールドシリーズ通算登板数：16（歴代4位タイ）
* ポストシーズン通算登板数：57（歴代2位）

ライアン・マドソンは、その長身から投げ下ろす速球とチェンジアップを武器に、MLBで長きにわたり活躍しました。度重なる怪我を乗り越え、見事復活を遂げた不屈の精神は、多くのファンに感動を与えました。

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