ライク・ア・ヴァージン (曲)

ライク・ア・ヴァージン (Like a Virgin)

1984年にリリースされたマドンナのシングル「ライク・ア・ヴァージン」は、同名のアルバムからの先行シングルとして発売され、世界中でセンセーションを巻き起こしました。

エピソード

この楽曲は、1984年9月14日に開催された第1回MTV Video Music Awardsで初めて披露されました。パフォーマンス中、マドンナのハイヒールが壊れるというアクシデントが発生。しかし、彼女は動じることなく、ステージに寝そべって歌い続けるという大胆な行動で観客を魅了し、大きな話題となりました。

シングルの発売は、前年にリリースされた「ラッキー・スター」がヒットの兆しを見せていたため、アルバムと同時期に延期されました。その結果、「ライク・ア・ヴァージン」はBillboard Hot 100で自身初の1位を獲得し、6週連続でその座を維持するという快挙を成し遂げました。

1990年のBlond Ambition Tourでは、楽曲は大幅にアレンジされ、セットリストに組み込まれました。しかし、曲の最後に自慰行為を模したパフォーマンスを行ったことが物議を醸しました。トロント公演では、公演前に警察官が会場に現れ、「演出を変えないと逮捕する」と警告しましたが、マドンナは「ショウの内容を変える気はない」と拒否し、パフォーマンスを強行しました。結果として、逮捕はされませんでした。

2023年4月12日には、アメリカ議会図書館より、永久保存録音物として全米録音資料登録簿へ登録されることが発表され、その文化的価値が改めて認められました。

収録曲

7" シングル

1. ライク・ア・ヴァージン - 3:38
2. ステイ - 4:04

12インチ・クラブ・ミックス

1. ライク・ア・ヴァージン (エクステンデッド・ダンス・リミックス) - 6:10
2. ホリデイ - 6:09
3. ラッキー・スター (エクステンデッド・ダンス・リミックス) - 7:16
4. ボーダーライン (エクステンデッド・ダンス・リミックス) - 6:56

吹田明日香による日本語カバー版

1984年12月21日には、吹田明日香による日本語カバー版が、彼女の4枚目にして最後のシングルとしてワーナー・パイオニア（現：ワーナーミュージック・ジャパン）から発売されました。売野雅勇が日本語詞を、若草恵が編曲を手掛けましたが、原曲の圧倒的な人気に埋もれ、注目を集めることはありませんでした。この曲のリリース後、吹田は芸能活動を一時休止することになりました。

収録曲

※両曲共に編曲:若草恵

1. ライク・ア・ヴァージン
作詞・作曲：B.Steinberg,T.Kelly／日本語詞：売野雅勇
2. さよならのメッセージ
作詞：売野雅勇／作曲：関谷晃子

その他のカバー

「ライク・ア・ヴァージン」は、数多くのアーティストによってカバーされています。以下はその一部です。

水谷圭 (1985年、日本語詞：麻生圭子)
ローズ・オブ・ザ・ニュー・チャーチ (1985年、英インディーズチャート22位)
Big Daddy (1991年、フランキー・アヴァロン『ヴィーナス』のパロディ)
ティーンエイジ・ファンクラブ (1991年)
GREAT3 (1999年)
ニンジャマン (1993年)
郁芳苓 (2001年、中国語カバー、サントリーウーロン茶CMソング)
Mad'house (2002年)
BBQ CHICKENS (2003年)
テキサス・ライトニング (2005年)
Marcela (2009年)
2NE1 (2012年、キリン生茶CMソング)
* クリスティーナ・スクッチャ (2014年)

「ライク・ア・ヴァージン」は、マドンナのキャリアを代表する楽曲であるとともに、ポップカルチャーに多大な影響を与えた曲として、今後も語り継がれていくでしょう。

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