ライモンド・モンテクッコリ級軽巡洋艦

ライモンド・モンテクッコリ級軽巡洋艦

ライモンド・モンテクッコリ級軽巡洋艦（Incrociatore leggero classe Raimondo Montecuccoli）は、イタリア海軍における軽巡洋艦の一つであり、コンドッティエリ型の第三弾として建造されました。この級の艦は、ルイージ・カドルナ級に続くもので、1935年に「ライモンド・モンテクッコリ」と「ムツィオ・アッテンドーロ」という2隻が竣工しました。後者は1942年、ナポリでの空襲によって沈没しましたが、前者は戦後もイタリア海軍で使用され続けました。

艦形

艦のデザインは、水線下にバルバス・バウを持ち、突出した艦首が特徴的です。艦首甲板上には、1・2番主砲塔が背負い式で2基配置されており、近代的な形状の艦橋が搭載されています。艦橋は、ウンベルト・プリエーゼ造船中将の設計による円筒形で、上部には防護措置が施された測距儀があります。2本の煙突が配置されており、機関の配置に応じて前後が離れているため、間には水上機を発射するための旋回式カタパルトが設置されています。

また、艦載艇の運用には、後部三脚檣とクレーンが利用され、艦橋の背後には3・4番主砲塔が背負い式で配置されています。これにより、艦艇の火力は非常に効果的に配置されています。

戦没を免れた「ライモンド・モンテクッコリ」は、現代的な改良が施され、塔型艦橋の測距儀やレーダー装置が追加され、さらに後部甲板に機関砲が増設されました。

武装

この級の主砲には、Models 1929 15.2cm（53口径）砲が採用されており、重量47.5kgの砲弾を使用し、最大射程は22,600mに達します。これらは連装式の砲塔を使用して搭載されますが、この設計はイタリア海軍の条約型巡洋艦特有のもので、互いの砲弾の衝撃波が干渉し合うため、散布界が広がるという欠点があります。

高角砲および機銃には、10cm（47口径）高角砲、Models 1932 3.7cm（54口径）機関砲、そしてModel 1931 13.2mm（75.7口径）機銃が採用されており、これにより効率的な対空防御が可能とされています。機関砲と機銃はそれぞれ連装砲架で4基ずつ搭載されており、非常に強力な火力を提供しています。

加えて、53.3cm連装魚雷発射管2基が装備され、96個の機雷も搭載可能です。これにより、ライモンド・モンテクッコリ級は攻撃及び防御の両面で非常に強力な艦であると言えるでしょう。

参考文献

• - 「[世界の艦船]]増刊　イタリア巡洋艦史」（海人社）
• - [Incrociatori Leggeri Classe Montecucolli

これは、イタリア海軍の軽巡洋艦の代表的な存在であり、時代を超えて数々の歴史と共にその名を残しています。

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