ライヴ・イン・ストックホルム

ライヴ・イン・ストックホルム

『ライヴ・イン・ストックホルム』（Live in Stockholm）は、ギタリスト、ジョン・ノーラムが1990年に発表したライブ形式のEP（ミニアルバム）です。

解説

このEPに収録されている音源は、大部分が1988年3月にスウェーデンのストックホルムで行われた公演で録音されたものです。しかし、収録曲のうち「フリー・バーズ・イン・フライト」だけは、それより少し前の1987年に収録されたライブ音源となっています。

本作がリリースされた1990年当時、ジョン・ノーラムは自身のソロ活動と並行して、アメリカのハードロックバンド、ドン・ドッケンのバンドメンバーとしても活動していました。そのため、このEPは当時の所属バンドでの活動の「場つなぎ」として捉えられることもあったようです。しかし、音楽評論などでは異なる評価も存在します。例えば、音楽誌『CDジャーナル』のレビューでは、「ヨーロッパ脱退直後のプロジェクトのため場つなぎ程度に思われがちだが、ブルース色濃い本作にこそ、彼の本流があると思う」と評されており、彼のルーツであるブルースフィーリングが色濃く出た本作こそ、ノーラム本来の音楽性が発揮されている作品であるという見方が示されています。

後年の展開として、ノーラムのソロ・デビュー・アルバムである1987年の『トータル・コントロール』が、2020年にロック・キャンディ・レコードからリイシュー（再発売）された際、本作に収録されていた全5曲がボーナス・トラックとして追加収録されました。これは、このライブEPが彼の初期ソロキャリアにおいて重要な位置を占める作品であることを示唆しています。

収録曲

本EPには以下の楽曲が収録されています。特に明記されていない限り、作詞作曲はジョン・ノーラム単独、またはマルセル・ヤコブとの共作です。3曲目の「バッド・レピュテイション」は日本盤のみに収録されたボーナス・トラックです。

1. エターナル・フレーム (Eternal Flame) (John Norum, Marcel Jacob) – 3:41
2. ドント・ビリーヴ・ア・ワード (Don't Believe a Word) (Phil Lynott) – 3:08 - アイルランドのロックバンド、シン・リジィのカバー。
3. バッド・レピュテイション (Bad Reputation) (P. Lynott, Scott Gorham, Brian Downey) – 3:51 - シン・リジィのカバー。日本盤ボーナス・トラック。
4. ブラインド (Blind) (J. Norum, M. Jacob) – 3:55
5. フリー・バーズ・イン・フライト (Free Birds in Flight) (J. Norum) – 3:00

参加ミュージシャン

このライブ録音に参加したミュージシャンは以下の通りです。

ジョン・ノーラム - ボーカル、ギター、バッキング・ボーカル
ヨラン・エドマン - ボーカル（トラック1および4に参加）
マルセル・ヤコブ - ベース
パー・ブロム - キーボード
ヘンポ・ヒルデン - ドラムス、パーカッション
マッツ・リンドフォース - リズムギター、キーボード、バッキング・ボーカル

外部リンク

* ライヴ・イン・ストックホルム - Discogs (発売一覧)

(注: 上記外部リンクは入力情報を参考に便宜的に記述したものです。実際の辞書項目では適切なリンク形式を使用してください。)

このEPは、ジョン・ノーラムのキャリアにおいて、ライブパフォーマーとしての側面と、彼が深く傾倒するブルースロックサウンドを捉えた、ファンにとって価値のある作品と言えるでしょう。

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