ラウリン酸

ラウリン酸

ラウリン酸（英: lauric acid）は、炭素数12の飽和脂肪酸で、IUPAC系統名はドデカン酸 (dodecanoic acid) です。ココナッツオイルやヤシ[[油]]に主成分として含まれており、抗菌活性を持つと考えられています。

概要

ラウリン酸は、粘膜組織への刺激性はわずかですが、毒性は非常に低いとされています。そのため、石鹸やシャンプーなどの製品に広く利用されています。ラウリン酸ナトリウムは、ラウリン酸の一般的な誘導体であり、主にこれらの用途で使用されます。

ラウリン酸は、非極性の炭化水素鎖と極性のカルボン酸部位を持つため、水のような極性溶媒と油の両方と相互作用することができます。この性質により、界面活性剤として機能し、水を油に溶かすことが可能です。シャンプーが髪や頭皮の油を落とせるのは、このためです。

ラウリン酸は安価で保存性に優れており、無毒で取り扱いやすいという利点があります。そのため、凝固点降下の理科実験にもよく用いられます。室温では固体ですが、沸騰した湯で容易に融解するため、様々な溶質を溶解し、分子量を決定する際に利用できます。

ラウリン酸を還元すると、1-ドデカノールが得られます。また、ヒトの皮膚においては、様々な抗菌作用を示すことが知られています。

存在

ラウリン酸は、以下の食品に多く含まれています。

ココナッツオイル
パーム[[油]]
人乳
バター

特に、アブラヤシの種子から採取されるパーム[[油]]は、界面活性剤、洗剤、石鹸などの工業原料として広く利用されています。

花王は、ラウリン酸を最大で10数％まで蓄積するシンビオディニウム属（Symbiodinium Sp.)の渦鞭毛藻を発見しました。そして、グリセ[[リン]]、窒素、リンなどを与えて培養することで、バイオマス資源としての利用に関する基礎研究を進めています。

関連項目

* モノラウリン

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