ラグビーカナダ代表

ラグビーカナダ代表

ラグビーカナダ代表は、カナダラグビー協会によって組織されるラグビーユニオンのナショナルチームです。その愛称は、国の象徴でもあるカエデの葉にちなんだ「メイプルリーフス」として知られています。

ワールドカップでの軌跡

カナダ代表は、ラグビーワールドカップの創設当初から重要な位置を占めてきました。1987年にニュージーランドとオーストラリアで共同開催された第1回大会には、招待された16カ国のうちの一つとして参加。初戦のトンガ戦で記念すべきワールドカップ初勝利を挙げましたが、続くアイルランドとウェールズには敗れ、プール戦での敗退となりました。

カナダ代表がワールドカップで最も輝かしい成績を残したのは、1991年にイギリスで行われた第2回大会です。フィジーとルーマニアを破り、プール戦を2勝1敗で突破。北米勢として唯一ベスト8に進出する快挙を達成しました。準々決勝では強豪ニュージーランドと対戦しましたが、力及ばず敗退となりました。

その後も、1995年大会（南アフリカ）、1999年大会（ウェールズ）、2003年大会（オーストラリア）と連続出場を果たしましたが、いずれの大会でもプール戦で1勝を挙げるにとどまり、決勝トーナメント進出はなりませんでした。

2007年大会（フランス）では日本と同じプールBに入り、直接対決では引き分けに終わりました。続く2011年大会（ニュージーランド）でも日本と同じプールAに入り、再び引き分けの試合となりました。

2015年大会（イングランド）ではプール戦全敗となり、厳しい結果に終わりましたが、2019年大会（日本）には、2018年11月の世界最終予選でドイツ、香港、ケニアに勝利して出場権を獲得しました。本大会では、初戦からイタリア、ニュージーランド、南アフリカといった強豪相手に3連敗を喫し、プール戦敗退が決定。最終戦として10月13日に釜石鵜住居復興スタジアムで予定されていたナミビア戦は、令和元年東日本台風（台風19号）の影響により中止となり、引き分け扱いとなりました。この際、カナダ代表チームは釜石の地に留まり、台風被害からの復旧に向けた泥除去清掃などのボランティア活動を行い、日本のファンから大きな称賛を受けました。

しかし、第1回大会から連続出場を続けてきたカナダ代表の記録は、2023年大会で途絶えることになります。ワールドカップ2023の出場権をかけた南北アメリカ地区予選において、2021年の敗者復活戦でチリに敗れ、予選敗退が決定。これにより、9大会連続で続いていたワールドカップ出場記録はストップすることとなりました。

ワールドカップ成績サマリー

1987年 - プール戦敗退（1勝2敗）
1991年 - ベスト8（プール2勝1敗、準々決勝敗退）
1995年 - プール戦敗退（1勝2敗）
1999年 - プール戦敗退（1勝2敗）
2003年 - プール戦敗退（1勝3敗）
2007年 - プール戦敗退（1分3敗）
2011年 - プール戦敗退（1勝1分2敗）
2015年 - プール戦敗退（4敗）
2019年 - プール戦敗退（1分3敗）
2023年 - 予選敗退、出場ならず

日本との関係

カナダは、ラグビー日本代表にとって非常に歴史的な意味を持つ国です。日本代表が初めて海外で試合を行ったのがカナダであり、さらに日本代表のテストマッチの最初の3試合は、全てカナダ代表との対戦でした。

1930年（昭和5年）、初めて結成されたラグビー日本代表はカナダ遠征を実施しました。この遠征中の7試合のうち6試合目、9月24日に行われたカナダのブリティッシュコロンビア州（BC州）代表との試合が、日本代表にとって初めてのテストマッチとなりました。試合は互いに1トライずつを奪い、3対3の引き分け（当時のトライは3点）という結果でした。

その後、1932年の1月から2月にかけて、カナダ代表が日本を訪れ、日本国内の各チームと7試合を行いました。この中の4試合目（1月31日）と7試合目（2月11日）が、日本代表とのテストマッチでした。4試合目は8対9、7試合目は5対38と、いずれもカナダ代表が敗れる結果となりました。

このように、カナダ代表と日本代表は、日本ラグビー黎明期から深い交流を持ち続けています。

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