ラグビージンバブエ代表

ラグビージンバブエ代表は、ジンバブエラグビー協会によって運営されるラグビーユニオンの男子ナショナルチームです。チームはその卓越したスピードと戦術的な動きから、「セーブルス」（Sables）という勇猛な愛称で呼ばれ、国民の期待を背負っています。

ジンバブエにおけるラグビーの歴史は非常に古く、国際舞台における彼らの最初の記録は、1910年7月30日にブリティッシュ・ライオンズ（現在のブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズ）と行った歴史的なテストマッチに遡ります。この一戦は、その後のジンバブエにおけるラグビーの発展における重要な一歩となりました。

世界の頂点を競うラグビーユニオンの祭典、ラグビーワールドカップにおいて、ジンバブエ代表は大会黎明期にその存在感を示しました。記念すべき第1回大会が1987年に開催されると、ジンバブエはアフリカ大陸から唯一の代表として本大会への出場権を獲得しました。そして、続く第2回大会の1991年にも連続出場を果たし、再びアフリカ勢として孤軍奮闘しました。世界の強豪が集うこの大舞台に二度続けて立つことは、当時のジンバブエラグビーにとって輝かしい功績でした。しかし、ワールドカップの厳しい現実にも直面しました。これら二つの大会では、世界のトップレベルとの差は大きく、プール戦において全敗という残念な結果に終わりました。この経験は、世界とのレベル差を痛感させると同時に、今後のチーム強化に向けた明確な課題を突きつけられることとなりました。

1995年以降、国際ラグビー界、特にアフリカ大陸における勢力図は大きく変化しました。アパルトヘイト終結後、国際舞台に復帰した伝統的なラグビー強豪国である南アフリカ共和国（スプリングボクス）が圧倒的な力を見せつけるようになったことに加え、同じ南部アフリカのライバル国であるナミビアも急速に実力をつけ、ワールドカップ常連国としての地位を確立していきました。このような状況下で、ジンバブエ代表はワールドカップ本大会への出場権を巡る競争において苦戦を強いられるようになります。

1991年の第2回大会以降、ジンバブエ代表はワールドカップ本大会への出場を果たすことができていません。これは、南アフリカやナミビアといった地域内の強豪国に後塵を拝している現状を反映しています。ワールドカップ予選における彼らの挑戦は、以下の成績に示されています。

1987年大会：プール戦敗退
1991年大会：プール戦敗退
1995年大会：予選敗退
1999年大会：予選敗退
2003年大会：予選敗退
2007年大会：予選敗退
2011年大会：予選敗退
2015年大会：予選敗退
2019年大会：予選敗退
2023年大会：予選敗退

このように、1995年大会以降、直近の2023年大会に至るまで、ジンバブエ代表は一貫してワールドカップ予選の壁を破ることができずにいます。

かつてはワールドカップ黎明期にアフリカを代表して世界に挑んだ「セーブルス」ですが、近年は予選での苦戦が続いています。再びワールドカップ本大会の舞台に立ち、世界の強豪と戦うことを目標に、チームは強化に取り組んでいます。今後のジンバブエ代表の活躍が期待されます。

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