ラグ・ママ・ラグ

「ラグ・ママ・ラグ」（Rag Mama Rag）は、ザ・バンドが1969年に発表した楽曲で、セカンド・アルバム『ザ・バンド』に収録されています。翌1970年にはシングルカットされ、特にイギリスで大きなヒットを記録しました。

作詞作曲はロビー・ロバートソンが手掛け、リード・ボーカルはリヴォン・ヘルムが担当しています。シングルは全英シングルチャートで16位、ビルボードHot 100では57位を記録しました。

当初、通常の楽器編成でレコーディングされたものの、ロビー・ロバートソンは納得のいく出来栄えではありませんでした。そこで、リチャード・マニュエルがドラムスを担当し、プロデューサーのジョン・サイモンがチューバで参加するなど、ロバートソン以外のメンバーは変則的な楽器を担当することになりました。

ロバートソンは当時を振り返り、「レコーディングするまでは取るに足らない曲だと思っていたけれど、やってみたら非常に特別なものができた。それまでどこにも存在しなかったスタイルの曲さ」と語っています。この変則的な編成が、楽曲に独特の魅力を与えることになったと言えるでしょう。

「ラグ・ママ・ラグ」のライブ・バージョンは、1972年8月発売のライブ・アルバム『ロック・オブ・エイジズ』や、2002年発売の『ラスト・ワルツ』のボックス・セットなどで聴くことができます。また、2000年発売のアルバム『ザ・バンド』のリイシュー盤には、別ボーカルのテイク（ラフ・ミックス）が収録されています。

2019年11月15日には、アルバム『ザ・バンド』の「50周年記念2CDデラックス・エディション」が発売され、オルタネイト・バージョンやボブ・クリアマウンテンによるリミックス・バージョンが収録されました。同日に発売された「50周年記念スーパー・デラックス・エディション」（6枚組）には、「ラグ・ママ・ラグ（A面）／アンフェイスフル・サーヴァント（B面）」のオリジナルの7インチシングル盤が収録されています。

パーソネル
リヴォン・ヘルム - リード・ボーカル、マンドリン
リック・ダンコ - ヴァイオリン、バッキング・ボーカル
リチャード・マニュエル - ドラムス
ロビー・ロバートソン - アコースティック・ギター
ガース・ハドソン - アップライト・ピアノ
ジョン・サイモン - チューバ

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