ラサ・クンガ空港

ラサ・クンガ国際空港は、チベット自治区ロカ市クンガ県に位置する、標高3,570メートルという世界有数の高地に建設された空港です。地元では「ラサ空港」または「ゴンカル空港」とも呼ばれています。

アクセス

空港名に「ラサ」とありますが、開港当初はラサ市街地まで約100kmの距離があり、専用道路を利用しても1時間半程度の移動時間を要しました。しかし、2005年にラサ川と山脈を貫く道路が完成したことで、市街地までの距離が40km以上短縮され、移動時間も大幅に短縮されました。さらに2011年には、チベット初の高速道路が開通し、空港から市内までの所要時間は約30分となっています。

沿革

ラサ・クンガ国際空港の歴史は、1956年にダムシュン（当雄）に開港したチベット初の空港に遡ります。その後、1965年3月1日に民航ラサ空港として正式に開港し、北京-成都-ラサ線が開設されました。1980年代にはボーイング707、1990年代にはボーイング757といった大型機が定期就航を開始し、1993年には大規模な拡張工事が行われ、ボーイング747などの超大型機も離着陸が可能になりました。1998年にはエアバスA340も就航を開始し、国際空港としての地位を確立しました。

2001年からは、第10次5ヵ年計画に基づき3億元を投じた大規模な拡張工事が始まり、2004年1月に完了しました。2005年には、ラサ川、ガラ山脈、ヤルツァンポ川を貫く全長10kmのトンネルと2本の橋が完成し、アクセスが大幅に向上しました。さらに2011年には、チベット初の高速道路（全長37.8km）が開通し、空港とラサ市を結ぶ交通網が整備されました。2017年にも拡張工事が実施され、現在に至るまで空港の機能は拡充されています。

就航路線

現在、ラサ・クンガ国際空港には、中国国内の主要都市を結ぶ路線が就航しており、多くの旅行者やビジネス客が利用しています。国際線については、今後の発展が期待されています。

関連項目

アジアの空港一覧
航空交通管制
* 中華人民共和国の空港の一覧

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