ラス・ベンタス闘牛場

ラス・ベンタス闘牛場：スペイン闘牛の聖地

ラス・ベンタス闘牛場（Plaza de Toros de Las Ventas）は、スペインの首都マドリードに位置する、スペイン国内で最大級の闘牛場です。その規模は、メキシコのモヌメンタル・デ・メヒコ闘牛場、ベネズエラのモヌメンタル・デ・バレンシア闘牛場に次いで、世界で3番目の収容人数（23,798人）を誇ります。

歴史

1913年から1920年の間、スペイン国内では闘牛人気が非常に高まっていました。しかし、当時マドリードにあった闘牛場は手狭となり、新たな闘牛場の建設が計画されました。州政府が土地を譲渡され、1922年3月に建設が開始。建築家ホセ・エスペリウの設計により、鉄骨とレンガを使用したネオ・ムデハル様式の建物が完成しました。建設費用は当時のレートで1,200万ペセタ。1931年6月17日に、ラス・ベンタス・デル・エスピリトゥ・サント闘牛場として慈善闘牛が開催され、こけら落としとなりました。

しかし、完成当初の闘牛場周辺は環境が悪く、葬列が通過するような場所でした。1934年10月21日にラス・ベンタス闘牛場として再開されましたが、その後スペイン内戦により閉鎖。内戦終結後の1939年5月24日に、闘牛が再開されました。

闘牛シーズンと観戦

闘牛のシーズンは、毎年3月から10月まで。毎週日曜日と休日に開催されます。特に5月から6月にかけてのサン・イシドロ祭の期間中は、毎日闘牛が行われます。通常、闘牛は夕方5時から7時の間に開始され、2時間から3時間かけて終了します。

観客席は、日向（sol）、日陰（sombra）、中間（sol y sombra）の3種類に分かれています。アレーナ前の1階席から4階席まで価格帯が異なり、日陰の席ほど値段が高くなります。

闘牛以外のイベント

ラス・ベンタス闘牛場は、闘牛以外にも様々なイベントが開催される多目的スペースとしても利用されています。過去には、ビートルズ（1965年）、ダイアナ・ロス（1991年）、デペッシュ・モード（1993年）、AC/DC|AC_DC（1996年）、レディオヘッド（2003年）、カイリー・ミノーグ（2009年）、コールドプレイ（2011年）といった世界的なアーティストがコンサートを行いました。

また、2002年からは、レッドブル主催のフリースタイルモトクロス大会「Red Bull X-Fighters」が開催されています。2008年には、テニスのデビスカップ準決勝戦で、ラファエル・ナダル率いるスペイン代表チームがアメリカ代表チームと対戦し、勝利を収めました。

アクセス

ラス・ベンタス闘牛場へは、マドリード地下鉄の2号線または5号線を利用し、ベンタス駅で下車するのが便利です。

まとめ

ラス・ベンタス闘牛場は、スペインの伝統文化である闘牛を象徴する場所であり、同時に様々なイベントが開催されるエンターテイメントの中心地でもあります。マドリードを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

外部リンク

* Web de la Plaza de Toros de Las Ventas)

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